軟X線ループ上空に発見された硬X線フレア源


 今回、「ようこう」よって、軟X線で見られるループ上空に存在する 硬X線フレア源が発見されました。この発見によって、フレア発生の メカニズムの謎にまた一歩近付きました。
 この図は、1992年1月13日に、太陽の西の縁で起きたフレアを「ようこ う」で観測したものです。カラーで描かれている像は左から順に軟X 線画像1、軟X線画像2、温度分布、エミッションメジャーの分布を表しています。こ れらの画像に重ねられた等高線が硬X線の強度分布を表しています。 これらの図では下から順に、より高エネルギー側の硬X線の強度分布 を表しています。これらの画像はフレアが急激に明るくなった時のも のです。高エネルギー側の硬X線の強度分布に注目すると、硬X線源は 軟X線で見ることができるループの根本付近とループの頂上のちょう ど真上に位置していることがわかります。このループの真上に位置す る硬X線源の発見によって、フレア発生初期には、フレアのエネルギ ーが軟X線ループの真上で解放されていることがわかりました。

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