活動領域(Active Region)の温度構造


 軟X線で観測された太陽コロナの中で、特に明るくなっている部分を我々は活動領域 と呼んでいます。活動領域の特徴は何本もの筋に見えるループ状のの構造です。活動領 域は、我々の目で見える光(可視光線)では、黒点となって現れます。
 上の左側の図は、1992年4月30日に観測された、ある活動領域の明るさの 分布を表しています。ここでも、いくつものループ状の構造を見ることができます。 その右側には、この活動領域の温度分布を示しています。この図から、軟X線で見える 活動領域の温度は300万度から700万度であることがわかります。この2つの図を比べて 見ると、必ずしも、軟X線で明るいところが、温度が高いわけではないことがわかり ます。また、温度が高い部分は温度の低い部分より寿命が短いことがわかっています。 なぜ、こうなるのか、今後の研究が待たれます。

前のページに戻ります。