我々は、中性子星連星合体などの重力波源や超新星ショックブレイクアウトなどの激甚天体現象に 伴う短時間紫外線放射を、100 平方度の超広視野を監視する宇宙望遠鏡によって発見し、地上望遠 鏡と連携して観測を行い、紫外線検出を起点とするマルチメッセンジャー・時間領域 天文学を実 現したいと考えている。この波長帯での広視野サーベイを世界で最初に実現するため、プラット フォームは開発期間の短い超小型衛星とするが、JPLの技術協力により、限界等級で 20 等級(NUV バンド AB@30分露出)を目標とする。この感度であれば、LIGO/Virgoの射程範囲内連星中性子合体 からの放射は確実に検出することができるうえ、超新星の初期放射も年間数十個検出することが見 込まれる。本セミナーでは、科学的な背景、プロジェクトの概要、開発状況、今後の予定について 報告する。