科学の世界の「作文」あるいは口頭発表において最も重要なのは、主張が明快で誤解なく伝わり、 論理の筋が一貫していることなのは言を待ちません。日本語でもさることながら、英作文や英語発 表の場合、それが決定的に重要なポイントになります。言うは易し行うは難し、本セミナーでは、 論文の実例も採り上げながら、筆者(話者)の頭の中の筋を読者(聞き手)に伝わるように再構成して 英文を紡ぐためのポイントを解説します。関連して、主語、否定文、冠詞について、特に日本語話 者が陥りやすい誤りや誤読される文例を見ていきます。加えて、それらが、口頭発表(あるいは会 話)の際にどのように応用でき、どこに特に注意すべきかを例示します。伝えたいことが伝わり、 読者や聴衆をより惹きつけるものを提供できるようになる(一助になる)ことを、本講演の目標とし ます。