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Category: Operation
Posted by: IKAROS
ご無沙汰しております,Y2です.

日が明けてしまいましたが,7/25(木)もビーコン運用により,
IKAROSの状態確認を行いました.
イカロス君は順調に飛行を続けているようです.

先週も運用を行っていたのですが,誰がブログを書くのか,
うやむやしているうちに本日に至ってしまいました.
毎度情報を楽しみにされている皆様,本当に申し訳ありません.

前回のブログで紹介されたとおり,
2011年末の軌道決定値を元にした長期の軌道予測をベースに
運用を行っているため,電波の捕捉にはテクニックが必要になってきています.
IKAROSの姿勢/軌道運動を予測してアンテナ予報値を作成してくださる皆様,
IKAROSの電波をすばやく捕捉する臼田局の運用者の皆様の力がなければ
運用もなかなか立ちいかなくなります.
最近は私がSV(スーパーバイザー)として運用を進行しておりますが,
みなさんの力におんぶにだっこで何とか進めております.
ゆくゆく,詳しく説明させていただきます.


さて,直前のご案内となってしまいましたが,
7月26日(金)と27日(土)はJAXA相模原キャンパスの特別公開となります.

今年もIKAROS・ソーラーセイル関連で展示を行っており,
「宇宙帆船イカロス」「宇宙帆船による太陽系探査」として出展しています.
場所は第1会場(研究管理棟,A棟)の2Fで行われます.

昨年までのIKAROSの成果に加え,冬眠・探索運用の成果の紹介,
そしてさらにIKAROSの次の「ソーラー電力セイルによる木星圏探査」に向けた
セイルの試作状況などについても紹介する展示となっています.
主な展示は以下の通りです.
・「IKAROS」のPM展開機構,PMセイル膜面の展示
・次期ソーラー電力セイルの大型膜の試作セイル1号の展示
・ポリイミド材料,薄膜太陽電池などの展示
・セイル折り紙コーナー
・ソーラーセイルゲームコーナー
・IKAROS宇宙シミュレーター

開催案内等については以下のリンクをご参照ください.

ISASwebサイトからのご案内→
http://www.isas.jaxa.jp/j/topics/event/2013/0726_open/index.shtml

滞ってしまっているブログの分まで,
たくさん情報発信していきたいと思います.
みなさまのご来場をお待ちしております.


次回の運用は8/1(木)の予定です.(Y2)


7/25のIKAROS
太陽距離: 0.75AU
地球距離: 260194126km, 赤経=92.2°, 赤緯=22.2°
金星距離: 0.72AU(107896112km)
姿勢: スピンレート=---rpm,太陽角=---°

Today's IKAROS
Sun Distance: 0.75AU
Earth Distance: 260194126km, RA=92.2deg, Dec=22.2deg
Venus Distance: 0.72AU(107896112km)
Attitude: Spin Rate=---rpm, Sun Angle=---deg
Category: Operation
Posted by: IKAROS
皆さん,お久しぶりです.Y3です.

本日(7月4日)の運用でも,無事IKAROSの電波を
捕捉することが出来ました.ありがたやm(_ _)m~☆


今回の冬眠明けでは探索運用初日の6月20日から
IKAROSを発見することができ,
続けて6月27日,7月4日と捕捉し続けているわけで,
結果としてあっさり見つかっているように思えますが,
実は,やはり裏では様々な努力がなされています.
その一例として,今日は長期軌道伝播のお話です.

昨年の9月に冬眠(1st Season)明けにIKAROSを発見して以来,
姿勢のダイナミクスがかなり絞れたため,
この冬眠(2nd Season)明けの運用において,
探索範囲がかなり絞られたことは事実です.

一方,冬眠(1st Season)明けにおいて,
正確な軌道決定を行うためのRangeのデータが
取得できなかったため,本日までの軌道伝播は,
2011年末に行った軌道決定値を初期値として1年数か月分
伝播しています.

軌道決定では,どれほど精度よく軌道を決めることが
できたとしても,必ず多少の誤差がつきものです.
この誤差は伝播時間(予測時間のようなもの)と共に
どんどん大きくなっていくため,
年単位で予測を行おうとすると,
その予測値が孕む誤差もハンパないことになります.

臼田アンテナ方向の予報のために軌道の長期伝播を
担当して下さっているメーカのSTさんも
これほど長い軌道伝播値を予報値として使ったことはない!
と仰っているほどで,通常の探査機の運用では
考えられないアクロバットな運用を行っています.

それほど大変なことを行っているため,
6月20日,6月27日,7月4日の運用においても,
実は最初に捕捉するまでに,予測した臼田アンテナの予報方向から
微調整を何度か加えた上で,ようやく捕捉できるといった
状況にありました.

この裏には,実は臼田地上局側の運用者の方のご活躍もあったのですが,
ページも足りなくなってきたので,その話は次回のお楽しみということで….


冬眠(2nd Season)を乗り越え,様々な知見を得たとは言え,
上述の通り,IKAROS運用もまだまだ侮れない状況にはあります.

とは言え,1st Seasonであれだけ時間をかけてIKAROSを発見したのに比べ,
今回,1回の探索運用で補足できたという事実からは,
我々のソーラーセイルの探索運用の実力が
確実に上がっていることも実感しています.

応援して下さっている方々には,我々の未熟さ加減で
まだまだご心配をお掛けしますが,
寿命を超えて航海中のIKAROSと共に,
どうぞ運用者側の方も温かく見守って頂けると幸いです.


PS:
つーか,運用やったならちゃんとBlog書いてよ!(6/27分)
ということは,ちゃんとOさんに伝えておきます(笑)


(Y3)


※以下の軌道情報は,参考値です.
7/4のIKAROS
太陽距離: 0.72AU
地球距離: 259593490km, 赤経=104.0°, 赤緯=23.5°
金星距離: 0.73AU(109521641km)
姿勢: スピンレート=---rpm,太陽角=---°

Today's IKAROS
Sun Distance: 0.72AU
Earth Distance: 259593490km, RA=104.0deg, Dec=23.5deg
Venus Distance: 0.73AU(109521641km)
Attitude: Spin Rate=---rpm, Sun Angle=---deg