PLAINセンターニュース第159号 |
藤井 孝藏、海老沢 研 明けましておめでとうございます。2007 年最初の PLAIN センターニュースをお送りします。今年もPLAINセンターをよろしくお願いします。 PLAIN センターの業務の大きな柱は、(1) JAXA/ISAS のスパコン運営、(2)ネットワーク整備、(3)衛星理工学データベースの運用ですが、それぞれについて、簡単に昨年の動きを振り返り、今年の見通しを述べたいと思います。 (1) 一昨年に JAXA の情報・計算工学 (JEDI) センターが発足したことにより、スーパーコンピュータ(スパコン)の運用担当は PLAIN センターから JAXA/JEDI センターに変更されました。JAXA のスパコン管理は一元化され (https://www.jss.jaxa.jp)、ユーザーにとって使いやすくなったと思います。 (2) JAXA 全体のネットワーク整備の一環として、相模原のネットワーク整備を進めてきましたが、4月からより強固でユーザーのニーズに合った新ネットワークシステムを運用予定です。また、PLAIN センターはスーパー SINET のノードとして活動してきましたが、スーパー SINET が SINET3 に徐々に移行していくに伴い、さらに高速になったネットワークを生かして、国内の宇宙科学研究拠点に計算機資源の提供をしていく予定です。 (3) 昨年は、JAXA/ISAS の「あかり」、「ひので」という大型天文衛星が打ち上げられ、記者発表等で報じられているとおり、続々とすばらしい科学的成果が得られています。PLAIN センターでもこれらの衛星のデータ処理に協力しており、また、いずれは無償で世界中に公開されるデータを、PLAIN センターのデータアーカイブス「DARTS」(http://darts.isas.jaxa.jp) に保管する準備を着々と行っています。一昨年に上げられた「すざく」衛星のデータ処理は順調に進んでおり、国内外の研究者が DARTS からデータを取得し、すでに多くの論文発表を行っています。今年の夏には「すざく」アーカイブスが公開される予定です。いろいろな衛星の DARTS と工学データベース「EDISON」を統一的に開発するミドルウェアもほぼ完成し、PLAIN センターが中心となって、複数の衛星のデータ処理、アーカイブスを担当する枠組みも整いつつあります。今後も、各衛星プロジェクトと協力し、JAXA/ISAS の科学衛星から最大限の成果が引き出せるようなシステムを構築、運営していく予定です。 PLAIN の人事関連では、昨年10月から松崎恵一さんが助手から助教授に昇進したことに伴い、4月からは助手(助教に呼称が変わる予定)として新たなスタッフを迎える予定です。また、2007 年度は、5 年毎の JAXA 中期計画の最終年になり、2008 年度からの次期中期計画に向けての議論がすでに始まっています。日本と世界の宇宙科学の発展のために、PLAIN センターが JAXA の中で何が出来るか?十分に議論を尽くして、次期中期計画をまとめていくつもりです。皆様のご支援をよろしくお願いいたします。
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