No.212 |
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この探査機には,相模原市民を初めとして,27万人の直筆の名前が焼き付けられたアルミ板が搭載されましたが,実は私の名も探査機とともに宇宙へ飛び立ちました。我々の様々な思いや夢を乗せて,半永久の旅に出た「のぞみ」から送られてきた,地球や月の写真を拝見すると,宇宙へのロマンを感じずにはいられません。
さて,相模原市は1987年に人口50万人を突破しましたが,その記念事業の1つとして,宇宙科学研究所の施設が所在する全国の2市3町(秋田県能代市,岩手県三陸町,長野県臼田町,鹿児島県内之浦町,神奈川県相模原市)が手を結び,ユーモアとパロディ精神のもと,5つの共和国から構成される銀河連邦が誕生しました。
日本列島の北から南まで幅広く位置する各共和国は,自然環境や社会的条件は異なりますが,様々な交流を通じて,心のふれあい,コミュニティの醸成,地域の活性化などを図っています。例えば,海も山もない相模原に住む子どもたちが,自然豊かな他の共和国で,日頃できない体験をしたり,また,各地特産品を集めた物産展を通じて,新鮮な味に出会うことができるようになりました。銀河連邦を建国するまでは,同じ日本国内にあっても知らなかった者同士が,日に日に互いに引力を強めあって,小宇宙を形成しようとしています。
銀河連邦は,今年で建国11年目を迎えましたが,この間,宇宙科学研究所の関係者の方々には,研究施設への視察受入れを初め,毎年実施している宇宙科学啓発事業に研究者の先生方を派遣していただくなど,数々の温かいご理解とご支援をいただいて参りました。
銀河連邦事業以外にも,相模原市内で開催されている「宇宙学校」や,市教育委員会が協力をいただきながら実施している公開講座は,市民が最先端の宇宙科学知識に触れる絶好の機会となっており,誠に感謝しております。
ところで,今年,神奈川県では,かながわ・ゆめ国体を開催しましたが,その会場市として相模原市も多くの選手団をお迎えしました。
10月17日には,秋季大会開催を前に,宇宙科学研究所相模原キャンパスで採火式が行われました。採火地の選定にあたっては,かながわ・ゆめ国体神奈川県実行委員会が一般公募を行い,県内11か所に決定しましたが,公募の中には,宇宙科学研究所の名が多かったと聞いています。これは,県内の特色ある場所として,宇宙科学研究所が広く認識されているということでしょう。
昨今,日本人宇宙飛行士の誕生や惑星探査が進む中で,人々の宇宙に馳せる夢はますます膨み,興味は限りなく広がっています。宇宙科学研究所が結んだ銀河連邦も,人々の夢や希望を育みながら,今後も心ふれあう生き生きした交流を続けてまいります。
(相模原市長 おがわ・いさお)
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