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当日宇宙研に来ていただいた読者の皆さん,宇宙研はイメージどおりの所でしたでしょうか。会場の一角には「あなたの名前を火星へ」キャンペーンに寄せられた27万人分のサインが張り出され,10人程度の方が自分の名前を探し出されたようです。根性に拍手!
水ロケット指導,駐車場の交通整理等,一日中屋外で奮闘された方々,思いがけない好天で日焼けされたことと思います。お肌のアフターケアをお忘れなく。裏方に徹して一般公開をスムーズに運営していただいた管理部の皆さん,様々なアイデアで展示を準備していただいた各ブースの皆さん,この場を借りてお礼を申し上げます。
(村上 浩・実行委員長)
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1998年度第2次大気球実験は,8月24日から三陸大気球観測所で始まった。約3週間の実験期間中にB30型1機,B50型1機,B120型1機の大型気球3機と,BT1型1機,BT5型1機の小型気球2機及び上層風を観測するための小型測風気球3機の放球を予定している。
B30型は,液体ヘリウムを用いたクライオサンプル法で成層圏大気を採取し,それに含まれるCO2,CH4,NO2及び大気微量成分の高度分布及び経年変化を観測する。この観測により,地球大気環境の現状及び将来の動向について貴重な情報を得られることが期待される。
B50型は,MUSES-Cに搭載予定の鈍頭形状カプセルの遷音速領域における動的不安定性の検証と定量化,カプセル単独での空力性能,トーラス状に収納されたパラシュートの放出機構の機能確認,パラシュート放出及び展張時の衝撃荷重及びパラシュート開傘後の空力特性と動的安定性の確認を目的に実験を行う。
B120型は,口径50cmの新規開発遠赤外線気球望遠鏡に,新たに開発した遠赤外カメラ(波長:150ミクロン)を搭載して,銀河系円盤部及び銀河系以外の赤外線銀河の広帯域測光観測を行う。これまでこの波長帯データとしては空間分解能15分角程度のデータしかなく,今回2分角分解能のデータが広い領域で得られ,銀河系星間空間の物理的構造が詳細に解明され,系外銀河については銀河構造が分解できるようになると期待される。
BT1型は,オゾン破壊の元凶となっている塩素化合物の働きを抑制する二酸化窒素の動態を調べることを目的に実験を行う。今回は,軽量な太陽光の吸光法測定装置を用い,成層圏NO2高度分布を測定する。
BT5型は,光学オゾンゾンデを高高度気球に搭載し,上部成層圏オゾンの経年変化及びオゾン高度分布の微細構造の原因を明らかにすることを目的に実験を行う。
(山上隆正)
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6月15日から26日にかけて,小惑星探査で使われるサンプル採取装置の無重力下での試験が航空機(ダイヤモンドエアサービス社,MU-300機)による放物線飛行を利用して行われた。採取はホーンと呼ばれる全長1m程度のろうとの広口側を小惑星の表面に被せ,その中で小弾丸を小惑星表面に打ち出して衝突させることによって行う。舞い上がった破片は,ホーンの内面で反射しながら出口に向かい,先に付いているサンプル収納用の容器に入る。実験では装置一式と疑似小惑星表面(煉瓦や砂ターゲット)を真空チェンバーに入れ,無重力状態に入った時に弾丸を発射する。破片の舞い上がる様子やサンプルケースに入ってくる破片の状況を高速度カメラなどで観察できた。さらにホーンの形状によるサンプルの収率に関するデータが得られた。サンプル収納容器に付随する分別収納部やホーンの引き抜きなどの回転,しゅう動などの機構部分の,砂塵環境下での正常動作が確認された。またこの実験の空き時間を利用して,小惑星表面に投下する人工目標物の低重力下での弾性度測定試験も行われた。実験のためのフライトは梅雨時ではあったがほぼ予定通り5回行われ,搭乗者全員エアーシックもなくフライトを楽しみ実験は無事完了した。これらの実験結果はMUSES-C計画に十分反映させたい。
(藤原 顕)
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先月号でご紹介した本燃焼試験は,能代ロケット実験場真空燃焼試験棟において,予定通り7月29日10時30分点火で行われました。モータの着火・燃焼は正常で,すべての計測項目について良好な試験データを取得することができました。
サークリップ方式によるノズル結合法については,実際の燃焼条件下においても問題なく機能することを確認し,実機M-25モータに適用するにあたって何ら問題のないことを確認しました。また,新しい着火内圧上昇率抑制手法については,実験室レベルの小規模モータを利用した試験とほぼ同じ効果が得られ,寸法依存性が小さく扱いやすい技術であることが分かりました。
この試験を以て,M-25モータ推進系開発における基礎データの取得を終え,実機サイズの試作1号機の設計が確定する運びとなっています。その地上燃焼試験は,再来年度初頭に計画されています。
(徳留真一郎)
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MIC(Mars Imaging Camera)は,その名の通り,火星を撮像するために火星探査機「のぞみ」に搭載された観測装置です。Red,Green,Blue各色用の1次元CCDを使用して,探査機のスピンを利用して走査することにより2次元画像の撮像を行います。
「のぞみ」が地球のまわりをまわっている間に,地球,月等の撮像を行って,カメラの性能の確認を行っています。写真1は,地球から約17万km,月から約53万kmの地点から撮像したものです。Red,Green,Blueの各色画像を合成してカラーにしたもので,その他見やすいように若干の画像の補正を行っています。写真2は「のぞみ」が近地点を通過した直後に,高度約3000kmからオーストラリアを撮像したものです。写真3も地球に接近した際に撮像したものですが,斜めの角度から撮像したため,カラー合成が難しくまだできていませんので,Red用CCDの画像のみ掲載しました。写真4は一般公開当日に撮像した地球です。東日本に大雨を降らせた台風4号と前線も写っています。この画像は視野端の歪特性を調べるために撮像されたので,地球の端が切れてしまっていますが,ご容赦下さい。
写真5が最新のオーストラリア南西部の画像です。
MICは今後も引き続き試験撮像を行っていきますので,また良い写真が撮れたらご報告いたします。
(橋本樹明)
![]() 写真2 7月19日撮影 オーストラリア |
![]() 写真5 9月9日撮影 オーストラリア |
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![]() 写真3 8月15日撮影 南太平洋 |
![]() 写真4 8月29日撮影 地球 |
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