Chandraの発見したジェットは,西側(図の右方向)に10秒角(5万光年)ほど伸びています(カラーのモザイク模様)。オーストラリアの電波望遠鏡(ATCA)による観測(白い等高線)では両側に15秒角ほど伸びるジェットが観測されていて,西側部分はX線ジェットとよく一致しています。そしてX線で明るくなったところから急激なジェットの曲がりを見せています。 VSOPは核の部分を1万分の1秒角の解像度で観測し,1000分の3秒角(15光年)まで伸びる構造を見い出しています(図上方)。この観測で,PKS0637-752では,ジェットのはじめから,広がりとうねりがあることが分かったのです。さらにVSOPの2回の観測から,これが光速の約11倍で外側に向かって動いているように見えています。これはジェットが私たちの側に近づいているために起こる現象と考えられます。
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