59小型月着陸実証機SLIM(94秒)

小型月着陸実証機SLIMの試験用のモデルを利用して作られた実物大の展示モデルです。

このプロジェクトは、Smart Lander for Investigating Moonを略してSLIM(すりむ)プロジェクトと呼ばれています。

実際の着陸機の打上げ時の重量は約700キログラム。ただし、重量の約4分の3は推進薬の重量が占めていて、月面に着陸する前には機体の重量は約200キログラムになります。

推進薬を入れるタンクを中心とした形になっていることが、展示モデルでもご覧いただけます。

SLIMプロジェクトの目的は、「降りたいところに降りる」技術を宇宙で実証することです。

地球では、飛行機やヘリコプター、ドローンのように、降りたいところに着陸できることは当たり前になっています。

しかし、他の天体となると、これまでは「降りやすいところに降りる」ことしかできませんでした。

「降りたいところに降りる」技術は、将来の月や惑星の着陸探査に必要な技術です。この技術を実証することで、私たち人類が進める重力天体探査は、従来の「降りやすいところに降りる」探査ではなく、「降りたいところに降りる」探査へと、非常に大きな転換を果たすことになります。