49太陽観測衛星「ひので」(89秒)

太陽観測衛星「ひので」は、2006年、最後のミューファイブロケットで打ち上げられました。

展示では「ひので」の模型とともにこれまでの観測画像のハイライトをつないだ映像をご紹介しています。

「ひので」は地球をまわりながら太陽が出す可視光線、紫外線、エックス線を観測しています。波長の短い紫外線やエックス線は地上には届かないので、宇宙空間に衛星を打ち上げて観測する必要があるのです。

また宇宙空間では地球大気の揺らぎの影響を受けないので解像度の高い観測ができます。「ひので」は「太陽を見る顕微鏡」と呼ばれるほど、とても詳しく太陽の姿を捉えることができるのです。

「ひので」の映像をみると太陽の複雑な磁場の動きや、プラズマの立体的な動きが詳しくとらえられていることがわかります。

様々な研究成果が出ていますが、とくに太陽最大の謎とも言われてきた、太陽コロナが太陽の表面よりはるかに高い100万度もの高温になっているという「コロナ加熱の謎」を解くヒントが見つかったことも大きな成果です。