23展開型柔軟エアロシェル(76秒)

将来の大気圏突入は、カプセルだけではありません。

このふわっとした茶色っぽい物体は、「展開型柔軟エアロシェルシステム」と呼ばれ、大気圏突入システムの一部です。大気圏に突入させる前にエアロシェルとよばれる幕を大きく広げて、大気圏突入時の速度を落とし、突入する物体が高温環境にさらされずに済む仕組みです。

実際に観測ロケットを使った大気圏突入試験や、国際宇宙ステーションから放り出す超小型の大気圏突入衛星の実験を成功させています。

こうした技術開発は地球に帰還させたいものだけではく、将来火星に着陸するときにも役立つとも考えられます。

火星には希薄な大気がありますので、火星大気圏への直接投入に向けた研究も行われています。またエアロシェルは使う前は小さく収納できるので、小型探査機への応用も検討されています。