16熱保護膜(73秒)

宇宙空間はほぼ真空なので、熱の伝わり方は地球上とはまったく異なります。

熱くなっても風をあてて冷やすことはできませんし、地球のように昼と夜の温度差が空気でならされることもありません。

衛星や探査機の内部の温度を適正に保つには、宇宙の環境に合わせて、温度を調節できなければなりません。

人工衛星や探査機の表面を覆っている金色に輝くものは熱保護膜。サーマルブランケットとも呼ばれます。

通常はポリイミドという高分子でできた薄い膜にアルミを蒸着して5層から10層重ねた形で使われています。

膜と膜の間は網をはさんで分かれていて、宇宙空間では何重にも重ねた魔法瓶のような役割を果たしています。

展示室には宇宙空間の厳しい環境にさらされた実物も展示しています。