宇宙にごみはあるのですか？ 2001.8　A.S.　9歳・女・東京都 日本ではいろいろなところで、ゴミが大量に捨てられて、問題になっているよね、ゴミは見た目もきたないけれど、環境にえいきょうを与えて、動物や植物、そして人間にさえ害になっているんだよ。 ゴミというものは、実は宇宙にもあるんだ。宇宙には人が住んでいないのでゴミなど無いと思うかも知れないけれど、人間が打ち上げたロケットや人工衛星などが使い終わるとそのまま宇宙に放置されてしまい、これがゴミとなって地球の周りを回っているんだよ。この宇宙のゴミには、人工衛星そのもののような大きなものから、ロケットや人工衛星の部品、そして、はがれたペンキの破片などのように小さなものまでいろいろあるんだ。このような宇宙のゴミを、専門的な言葉では、「スペースデブリ」と名前がついているんだよ。現在、8000個以上のスペースデブリが見つかっているんだ。ただし、小さなものは発見しにくいから、実際にはこれよりもずっと沢山のゴミが、地球の周りにあるはずだよ。 このような宇宙のゴミは、私たちの普段の生活には関係がないようだけど、実は、まじめに考えていかないといけないものなんだ。地球の周りを回っている物体は、人工衛星でもゴミでも、ものすごい速さで動いているんだ。小さなゴミであってもそれが人工衛星に衝突すると、その衛星を破壊してしまうかも知れないよね。その結果、衛星放送のテレビが見られなくなってしまったり、気象などの情報を得ることができなくなってしまうかもしれないんだ。これから宇宙ステーションができて人類が宇宙でも生活するようになると、さらに心配になるんだよ。そのためにこの宇宙のゴミについても、対策を真剣に検討しているのだよ。