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平成26年度第一次気球実験の実施について

【実験期間】5月14日(水)〜6月30日(月)(実験予備期間を含む)

 ※追加設定期間 8月21日(木)〜9月13日(土)

【実験場所】大樹航空宇宙実験場(北海道広尾郡大樹町)

平成26年度第一次気球実験期間の追加設定について

7月1日更新


宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、大樹航空宇宙実験場において、平成26年度第一次気球実験を5月14日から6月30日までの期間で実施してまいりました。しかしながら、この間高層風の状態が気球飛翔に適さない状況が継続したために、今季予定していた3実験全てを実施できないまま、予定していた実験期間を終了することとなりました。


 上記の結果を踏まえた検討の結果、実施できなかった実験のうち、B14−01実験については、平成26年度第一次気球実験(その2)として、平成26年8月21日から9月13日の間に実験実施期間を追加設定したうえで当該実験を実施することといたしましたのでお知らせいたします。


 関係各方面の方々のご協力を引き続きお願いいたします。


(参考)平成26年度第一次気球実験で予定していた実験題目

実験番号 実験題目
B14−01 大気球を利用した微小重力実験(燃焼実験)
B14−02 火星探査用飛行機の高高度飛行試験
B14−03 皮膜に網をかぶせたスーパープレッシャー気球の飛翔性能評価

B14-01 微小重力実験:大気球を利用した微小重力実験(燃焼実験)

本実験は、高高度から実験機を落下させて微少重力実験環境を確保する技術を実証するとともに、微少重力環境を用いて燃焼現象の素過程の解明を行うものです。高度40km前後まで達した大気球より微少重力実験を切り離し、20秒程度の微小重力環境を実現させます。今回の実験では、この微少重力環境下での液滴列燃焼の高速度カメラによる撮像を行います。
(気球満膨張体積:300,000m3、直径:91m、搭載機器重量:430kg、飛行高度:40km程度、PI:JAXA宇宙科学研究所)

B14-02 工学実証:火星探査用飛行機の高高度飛行試験

2020年代前半の打上げを目指す次期火星探査計画では、航空機による火星探査を実施することを目標とします。本実験では、100分の1気圧、零下50度という火星大気環境を模擬できる高度35km付近でスパン幅2.6m、機体長2m、機体重量5kg程度の火星飛行機の飛行実験を行い、模擬火星大気環境で飛行が可能であることを実証すると同時に、各種空力データ、構造歪データ、航法誘導制御用センサのデータ取得を目的とします。
(気球満膨張体積:100,000m3、直径:63m、搭載機器重量:243kg、飛行高度:36km程度、PI:JAXA宇宙科学研究所)

B14-03 工学実証:皮膜に網をかぶせたスーパープレッシャー気球の飛翔性能評価

本実験は、皮膚に網をかぶせるという新しい手法を用いたスーパープレッシャー気球開発の一環として行われるもので、大型化において必要となる要素技術の実証と飛翔時の特性評価を目指します。体積5,000m3のスーパープレッシャー気球の飛翔試験を通じて、新規に開発した大重量吊り下げ構造、および、放球時のスプーラーとの干渉からの皮膜保護が有効であることを確認すると共に、単独で飛翔するスーパープレッシャー気球の飛翔時の温度や高度変化などの特性を評価し、科学観測を実施するに足る大型気球に必要な要素技術をすべて検証します。
(スーパープレッシャー気球満膨張体積:5,000m3 、直径:21m、搭載機器重量:83kg、飛行高度:24km程度、 PI:JAXA宇宙科学研究所)

2014年5月23日

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