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シンポジウム・研究会

「低推力・連続加速を用いた宇宙ミッションに関する研究会」へのご案内

開催趣旨

 「はやぶさ」探査機は、イオンエンジンを用いた深宇宙動力航行によって小惑星ランデブーを成功させ、現在は地球帰還の途上にあります。 さらに後続の小惑星・彗星探査ミッション「はやぶさ2」「はやぶさMkII」が検討されています。電気推進のみに留まらず、ソーラーセイルや マグセイルといった連続加速型深宇宙輸送システムも盛んに研究されています。
 地球周辺においては、「きく8号」静止衛星にてイオンエンジンによる南北(軌道傾斜)制御が開始されました。この技術は静止衛星の 長寿命化をもたらすだけでなく、低軌道から静止軌道までの軌道間輸送や、単スロットに複数の静止衛星を同時運用するコロケーション技術を 誘導することでしょう。また、高比推力連続加速を用いれば、大気抵抗を補償したドラッグフリーの実現や、超低高度へのアクセスを可能にします。
 インパルス軌道変換と弾道飛行を組み合わせた従前の宇宙飛翔に対して、連続加速による動力航行は、軌道工学や推進工学にさらなる進捗を促します。 また当然ながら、これら技術を利用する分野の歩調を合わせた躍進なくして宇宙ミッションは成立しません。今後の技術発展や宇宙利用の進展を 目指すため、多岐に渡る分野の研究者・技術者と宇宙ミッションユーザーが一同に会して、技術交流や意見交換を行う研究会をご提案させていただきます。
開催趣旨をご理解いただき、皆さまの積極的なご参加を心よりお願い申し上げます。

日  時:2007年11月2日(金)
場  所:東京国際フォーラム、ホールD5(有楽町)
参加費用:無料

主  催:宇宙航空研究開発機構・宇宙科学研究本部
     川口 淳一郎
     國中 均(kuninaka@isas.jaxa.jp)



内容

基調講演 「深宇宙港と太陽系航路の運用」川口(JAXA)
宇宙運用 「JAXA静止衛星における低推力軌道制御運用」堀井(JAXA)
「はやぶさ探査機のイオンエンジンによる深宇宙動力航行」國中(JAXA)
「静止衛星の軌道運用の実際(Bipropスラスタによる軌道制御ストラテジについて)」前野(宇宙通信)
「リアルタイム静止軌道推定の実用化試験」川瀬(NICT)、前野(宇宙通信)
推進技術 「日本の電気推進機開発と基礎研究」小紫(東大)
「導電性テザーのダイナミクスとその応用例について」河本(JAXA)
「原子力電気推進システムの提案」中島(九大)
ミッション 「宇宙重力波望遠鏡 DECIGO」安東(東大)
「低推力・連続加速による低軌道InSARミッションの提案」児玉(JAXA)
「フォーメーションフライトを使った硬X線広天走査観測衛星」常深(阪大)
軌道設計 「新凍結軌道による超低高度衛星の軌道保持」歌島(JAXA)
「低推力連続加速軌道のダイナミクスに関するいくつかの話題」山川(京大)
「低推力を用いた編隊飛行制御の解析」山田(名大)
「低推力を用いた編隊飛行制御の応用」吉河(三菱電機)