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ISASメールマガジン

ISASメールマガジン 第474号

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ISASメールマガジン   第474号       【 発行日− 13.10.22 】
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★こんにちは、山本です。

 2週連続で勢力の強い台風が日本列島に迫っています。
万全の準備で、台風に備えましょう。

 イプシロンロケットの打上げ画像の壁紙を2種類、新規掲載しました。
担当のHさんが どうしても1種類に絞ることができなくて、めでたく(?)両方を掲載しました。
http://www.isas.jaxa.jp/j/download/index.shtml#03

 今週は、宇宙教育センターの石川由紀(いしかわ・ゆき)さんです。

── INDEX──────────────────────────────
★01:「宇宙」を素材にした授業を全国で!
☆02:宇宙学校・ひだー【船津座】10月27日(日)
☆03:宇宙学校・東京ー【東京大学駒場キャンパス】(11月3日)
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★01:「宇宙」を素材にした授業を全国で!

 はじめまして。宇宙教育センターで働いている石川です。
皆さんは、JAXAが全国の学校の先生と連携して授業のお手伝いをしているのをご存知ですか?

今回は、私が所属する宇宙教育センターや私の学校連携のお仕事などを紹介します。


 さて、皆さんは「宇宙教育」という言葉を聞いたことがありますか?
宇宙教育センターが取り組んでいる「宇宙教育」は、「宇宙のことを知る・理解してもらうための教育」ではなく、「『宇宙』という素材がもっている魅力を教育に生かそう」というものです。


 私たちは、子どもたちの人生を輝かせていくために“好奇心”と“冒険心”、そして、探求するための「何かを作る」という“匠の心”が大切であると考えています。この心に火がつけば、子どもたちは自らその探求心を駆使して知識や経験の輪を広げていきます。

また、『宇宙』はその広大さや謎の多さ、探査の難しさのおかげで、人類の興味・関心をひき、その謎を解き明かすために様々なことを考えさせる魅力をもっています。その『宇宙』を、全国で行われている学校教育や社会教育活動などで素材として取り入れることで、子どもたちの興味・関心を呼び覚まし、様々な学習や活動に対する意欲を向上できればと思い、私たちは活動しています。


 そんな宇宙教育センターの中で、私は学校からの依頼を受けて、JAXA職員が授業を行うための準備をしたり、教材を貸し出したりする学校連携のお仕事をしています。そして、学校からの依頼内容によっては、私も授業を行わせてもらったりもしています。全国から授業の依頼をいただくので、全国各地をまわり、事務所にいないこともよくあります。


 さて、どんな授業の種類があるかというと…それは、学校の先生の数だけあります!!

というのも、私たちのセンターで授業プログラムを考えているわけではなく、先生から「この科目で、このような内容で専門家の話を聞きたい」など、先生からのご要望をいただいて、どのような専門の職員が、どのような話をするかなどを一緒に考えるからです。

よく、「出前授業」と言われますが、私たちが考えた出来合いの授業をお届けするのではなく、先生と連携して一緒に授業を考えて行うので、私たちは「連携授業」と呼んでいます。


 『宇宙』というと、科目的には理科の授業かな?…と思われることが多いですが、私たちが目指すのは理科以外の科目でも『宇宙』を取り入れることです。


 たとえば、宇宙食や宇宙服などは家庭科の授業につながります。宇宙食は栄養バランスだけではなく、食べやすさや宇宙飛行士の楽しみ・気分転換になるようにも工夫されています。

そして、国際宇宙ステーションでは宇宙飛行士のコミュニケーションの場としても重要と考えられており、1人で食べるような孤食はせず、皆そろって食事します。このような宇宙での食事の役割と、宇宙食への工夫などを知ることで、自分たちの普段の食事にも目を向けてもらえるような授業ができます。実際に、家庭科の授業で何度か連携授業を行ったことがあります。


 ほかには、小学校の4・6年生で学習する月や太陽の動きの授業では、普段何気なく見ている月に興味を持たせるため、月探査の研究者が月について分かってきたことや分からないことについて話す授業を行っています。

また、最近では音楽や図工の授業でも宇宙のお話をしてほしいという依頼もありました。音楽の授業は、地球を想いながら歌う歌なので、宇宙や地球のことを知り、歌に想いを込められるようにーーとの先生の考えから実施しました。


 皆さんも、自分の普段の生活や地球、月、学校で習ったいろんなことなど、普段何気なく行っていることや見るものなどは、なかなか興味・関心をもてなかったり、意識できていないことがありませんか?

一度宇宙に飛び出して、宇宙からの視点をもつと意外な発見があるかもしれませんよ。


 今、連携授業は年間で100件以上行っています。もしかしたら、皆さんの街でも行っているかもしれません。そして、学校教育だけではなく、地域の皆さんと一緒に行う社会教育活動も行っていますので、ご興味ある方は一度、宇宙教育センターのWEBサイトも見てみてください。

宇宙教育センター
新しいウィンドウが開きます http://edu.jaxa.jp/


 そのほかにどのような授業をしているかは、宇宙教育センターのWEBサイトでもご紹介していますので、詳しくご覧になりたい方は是非、下記サイトをご覧ください。
新しいウィンドウが開きます http://edu.jaxa.jp/education/partnership/school/2013/


 ご希望があれば、皆さんの学校や地域にも出かけていきますので、ご興味ある方は是非、ご相談ください。
いつか、皆さんと会えることを楽しみにしています。

(石川由紀、いしかわ・ゆき)

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※※※ ☆02以降の項目は省略します(発行当時のトピックス等のため) ※※※