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ISASメールマガジン

ISASメールマガジン 第368号

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ISASメールマガジン   第368号       【 発行日− 11.10.11 】
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★こんにちは、山本です。

 3連休は 如何でした?

 私は、「はやぶさ/HAYABUSA」を見てきました。
映画を見る前に、JAXAインタビュー(監督・堤 幸彦さん)を読んでから出かけました。

 沢山あるエピソードのどれを選んでいるのか、スゴク興味がありました。それと、出演している(!)ISASの仲間を探すのも楽しみでした。

 皆さんもご覧になりましたか?

 今週は、広報・普及担当の高木俊暢(たかぎ・としのぶ)さんです。

── INDEX──────────────────────────────
★01:「はやぶさ」映画:撮影現場でのお話
☆02:宇宙学校・とうきょう ー宇宙に夢中!ー(11月3日)
☆03:JAXAインタビュー:「はやぶさ/HAYABUSA」監督・堤 幸彦さん
☆04:はやぶさ」カプセル等の展示スケジュール
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★01:「はやぶさ」映画:撮影現場でのお話


 今月から「はやぶさ」実写映画・第1弾「はやぶさ/HAYABUSA」の公開が始まりました。もうご覧になった方もいるのではないでしょうか。


 実写映画3作品をおさらいしておきますと、

 タイトル(配給)          主演   公開日
「はやぶさ/HAYABUSA」(20世紀FOX) 竹内結子 2011年10月1日
「はやぶさ 遥かなる帰還」(東映)    渡辺謙  2012年2月11日
「おかえり、はやぶさ」(松竹)      藤原竜也 2012年3月10日


 3つもあると、どうしても混同してしまいますね。

 最近、20世紀FOX映画の全米公開が発表されました。
これを報道する海外の宇宙関連ニュース紙でも、“インセプション”の渡辺謙がプロジェクト・マネージャー役、と見事な誤報ぶりです。


 JAXA内で、映画には各社平等に協力するとの決定があり、つまり、全部引き受けました。ということで、3社の撮影ロケが相模原キャンパスにやってきました!

 私は広報という仕事柄、また家の近さもあり、早朝(早い時は6時半)からの撮影隊を受け入れる立場として出勤していました。


 3社の本格的な撮影は、5月から7月まで行われていました。撮影は、早朝から時には、深夜まで続きます。この初夏の時期に、もちろん冬の場面もあったり、桜の散る場面があったりします。

 悩みどころが、タンポポとつつじ。お花ですから、あまり摘みたくないのが人情です。中庭のタンポポは、全部摘まれる一歩手前でしたが、監督の

「CGで処理しましょう」

の一言で救われました。つつじも、CG技術のおかげで難を逃れました。


 また季節だけでなく、年代も「はやぶさ」打上げの2003年以前まで遡ったりします。

 これで大変なのが1Fの展示ロビーでした。当然、当時存在しないプロジェクトの展示品は奇麗に取り除かれます。「あかつき」にはいつも隠れてもらってました。

 逆に、「のぞみ」の展示品が大活躍です。「のぞみ」コーナーには、最近になってファンの方に頂いた「のぞみ」のスタンプもちゃっかりと紛れ込んでいました。


 私の居室(当時の対外協力室)も撮影現場に。いつも散らかっている某教授の机がすっきりしたと思ったら、大量の美術品が持ち込まれて様変わりしました。私の机はPCは古くなりましたが、いつもの散らかりようそのままです。

 こっそりと、息子が折り紙で作った「はやぶさ」を置いてみましたが、残念ながら映ってません。

 同様に、こだわりの美術品の多くがほとんど映ってないのです。


 また、何気なく歩いていると、監督からエキストラに誘われたりとビックリするようなこともありました。その時のお言葉が、

「歩き方がいいですね。」

ですからこれまたビックリです。祖母に歩き方を注意されたことはありますが、褒められたのは初めてです。生涯これっきりとなるでしょう。


 映画の撮影を見たのは初めてでしたが、本当に大変な現場で驚きました。

 最初に、大掛かりな撮影風景の写真を見せて頂いたのですが、こんな規模の撮影が狭い実験室で可能なのか、判断もつかない状況でした。

「無理!」

との意見も当初ありましたが、映画製作会社の方々の熱意が勝りました。実際、事故もなく、何も壊れることなく(たぶん)撮影ができました。


 現場では、映画という夢に向かって、まさに一丸となって1カットずつ撮り進めていく素晴らしいチームワークを間近で見させて頂きました。

 撮影に携わったスタッフの皆さん、本当にお疲れさまでした。


 今回の映画対応にまつわるエピソードを書き始めたらきりがないので、ひとまずこれくらいにしておきます。では、劇場でお会いしましょう!


(高木俊暢、たかぎ・としのぶ)

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※※※ ☆02以降の項目は省略します(発行当時のトピックス等のため) ※※※