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ISASメールマガジン

ISASメールマガジン 第44号

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ISASメールマガジン   第044号       【 発行日− 05.07.05 】
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★ こんにちは、山本です。
 M-V-6号ロケットによる ASTRO-EIIの打上げが明日に迫っています。
電波テスト・発射角度セットも無事終了して、後は打上げを待つばかりです。
 ASTRO-EIIの影に隠れて、「はやぶさ」情報も地味に更新中です。
 今週は、財務・マネジメント課の山腰俊昭(やまごし・としあき)さんです。

―― INDEX――――――――――――――――――――――――――――――
★01:「その予算の引き上げるのを勘弁してもらえませんか?」
☆02:ASTRO-EII/M-V-6ロケットの組立て完了
☆03:宇宙研一般公開(7/23)
☆04:HAYABUSA 小惑星「イトカワ」に向かって順調に飛行中!
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★01:「その予算の引き上げるのを勘弁してもらえませんか?」

 星を見てもオリオン座が判別できる程度の関心しかなかった宇宙に、気がつくとISASで二年半も勤めさせていただいております。この間に本当にいろいろとありましたが、まず個人的に思い出すのが「その予算の引き上げるのを勘弁してもらえませんか?」でしょうか。これは、平成14年度に打上げ延期となったM-V-5号機の余剰経費(○億円位)を文部科学省に「返したくない」と切にお願いにいったISASで行った私の最初の仕事らしい仕事として発した言葉でした。幸い、翌15年度に万全を期すためとの意見に文部科学省の担当官にもご同意いただき、ありがたくISAS内で活用させていただくこととなりました。(どのように有効に使われたのかは私には・・・青空を駆け上がるM-V-5号機の雄姿は今も瞼に残っておりますので、まずは有効に使われたのでしょう。)

 紹介が遅れましたが私の属する「科学推進部 研究推進室 財務・マネジメント課」(正式名称が長すぎて一息には無理ですね。)は、ISASの経費の入り口(予算)と出口(財務処理・決算)について研究者の皆様のお世話をさせていただいております。(たまたまですが、課の位置も相模原キャンパスのシャトルバス発着場の扉に面しております。)このため、研究者の皆様からは
(1)「予算が少ない」
(2)「伝票が面倒」
(3)「資産の管理が大変」
など研究環境に対する不満の元凶かもしれません。一番の不満と思われます(1)については、執行部のご指導のもと、日々増額へ勤めているところではありますが、旧ISAS時代から年々非常に厳しい台所事情に追いやられておりましたので、なかなか起死回生の一打もなく手をこまねいているのが現状です。(2)・(3)については、独立行政法人に切り替わったことにより生じた点もあり、ご不満もありましたでしょうが、これまで国の公務員の時代には経験したことがない事務処理のため統合前後の課内は本当にてんやわんやの状況でした。無事に法人決算を終えることが出来たことについて、我が課の身びいきと言われるかもしれませんが、課員の尽力に対して非常に感謝しているところであります。この件については、二度目の決算もこの春に無事終え、我々事務方としても仕事のルールが定着してきたことにより先生方の不満も徐々に解消出来ていくのではないかと期待しております。

 最後に、これはISAS研究者へのお願いですが、宇宙科学研究本部の研究成果が、夢と感動を与え続けている限り宇宙科学に対する理解が失われることは決してないと思っております。しかしながら、JAXAとなりISASの懐具合も多少奥行きが出来ましたが、その原資は、あくまでも国民からいただいている税金です。これまでお持ちの清貧さは、今後も持ち続けていただきたいと願っております。

(山腰俊昭、やまごし・としあき)

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※※※ ☆02以降の項目は省略します(発行当時のトピックス等のため) ※※※