第9章 M-Vの衛星たち

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感慨

──M-Vロケット6号機の打上げには特別の感慨があります。それは、この打上げがJAXA統合後初めてのM-Vロケット打上げだったからです。宇宙研で研究開発したM-Vロケットは基幹本部に移って異文化にさらされることになり、しかも統合直後にH-IIAの打上げが失敗した余波でM-Vロケットでも総点検が実施されることになりました。結果として打ち上げは1年近くも遅れることになり、本来の仕事に関われないこの時期は大変辛いものでした。しかし、内之浦のオペというのは素晴らしいですね。ここに来るとみんなの心がひとつになる。煩わしい雑事はすうっと消え、ようやく本来の仕事の始まりだとばかりに実験班はチーム一丸となって、申し分のない成功を収めることができました。一番大事なところで、実験班という良きMロケット文化を残せたことは、その後の連続成功を導く見事な先頭打者ホームランだったと思います。──(森田泰弘)

──ASTRO-Eの失敗から5年数ヶ月がたち、ASTRO-Eの生まれ変わりの「すざく」が無事軌道に投入された。マイクロカロリメーターの冷媒喪失は痛恨のことだったが、残りの観測装置がりっぱに働き、この12月には、日本天文学会欧文報告誌に30篇もの論文がのり、また、京都で「すざく」の成果を中心とした国際会議が国内外の多くの研究者の参加を得て成功裡に開かれた。亡きASTRO-Eも、大いに喜んでくれていると思う。──(井上一)

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