第9章 M-Vの衛星たち

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ロケットの準備(3)組立オペ

1999年10月18日から10月30日まで、内之浦において、M-V-4号機の組立オペレーションが行われた。前号機に引き続き、組立オペレーションの簡素化が進められ、電子機器関連の作業は全て第2オペレーションへと集約されている。今回も、先だって行われた相模原での噛み合わせ試験の充実をはかっており、かつての制御系関連の試験は割愛されて、各段ノズル部の制御ハードウェアをロケットモータに組み付ける作業と、ノーズフェアリングの整備を第2組立てオペレーションに先行して実施した。

簡素化されたオペレーションも2回目ということで、作業は順調、ほぼ時間読み通りに進み、大きなトラブルもなく終了した。ただ、仕様外の結合ボルトが発見されるなどのいくつかの不具合、要処置事項が挙げられ、水際での対処ということで、緊張の継続を要するなと痛感させられたことでもあった。

鹿児島には限らないのだが、今期はことのほか暖かく、桜やあじさいが季節を間違えて咲くなど、植物にとっても気候は異常だったのかもしれない。聞けば内之浦の今夏の天候はほとんど日照もなく、雨続きだったとのことであるが、期間中は一貫して良好な天候に恵まれ、わずかに2~3日ほど雨が降っただけであった。

M-V-4号機ノズル駆動試験

M-V-4号機ノズル駆動試験

M-V-4号機第1段モータの搬入

M-V-4号機第1段モータの搬入

内之浦でのロケットの打上げも永きにわたり、ベテランの作業者と町とのつながりも深い。Mは減量のための毎朝の小1時間ウォーキングの帰りがけにとれたての魚をもらったし、Yは夜道を歩いて帰る姿を目撃され、危ないからと翌朝反射ベルトを渡された。町民1人1人との接点にも大変深いものがある。

こうして深く内之浦とともに歩んできた熟練の技官の面々も、この1~2年で大勢が退官の時期を迎える。宇宙研のプロジェクトにとって大きな痛手であると同時に、内之浦とのつながりにとっても、非常に惜しく寂しいものがある。

つづいてM-V-4号機のロケット全段の組立と動作確認を行う第2組立オペレーションが1999年11月18日から12月13日まで内之浦で行われた。M-Vロケットも3回目の打上げで実験班には余裕も感じられると行きたいところだが、折からの周辺状況もありで半ば余裕の中にえも言われぬ緊張感の漂う、これまでのオペにない雰囲気のもと、ロケット各段の点検整備から全段の結合、全搭載機器の動作確認までを順調に終え、予定通りにロケットの総仕上げをして、1月から始まるフライトオペに引き継ぐ運びとなった。

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