第9章 M-Vの衛星たち

カテゴリーメニュー

旅立ち

「発射準備、すべて完了しております。」とアナウンス。続いて13時48分には「あと、1分程でコントローラー、スタートします。」というアナウンス。管制室空気は張りつめ静寂が訪れる。そして13時48分55秒、「コントローラー、スタートします。ヨーイ、ハイ1分前!!、59、58、57、…」1秒毎のカウントが始まった。各班からは続々とOKのアンサが返ってくる。15秒前、SPGG点火。管制室天井にぶら下がっているディジタル時刻表示装置横のTVモニタに黒煙が映し出される。10秒前には予定していたすべてのOKアンサが発射管制班に返ってきた。

「3、2、1、0!!」

轟音とともにロケットは発射された。予想していたより振動、衝撃は少ない。75秒、1・2段分離。80秒まではそのまま毎秒のカウントが続いた。近くで火災が発生したらしい。消防隊に出動要請が下る。カウント進行の合間に時々コントロールセンタから飛翔状況がアナウンスされる。197秒、ノーズフェアリング開頭。管制室の天井モニタに搭載カメラからの映像が送られているが、それを見ている管制室の面々から歓声があがる。213秒、2・3段分離。3段目のノズル伸展、伸展機構投棄の様子が鮮明に映し出されている。218秒、3段目点火。搭載カメラはその役目を終える。タイマシーケンスのイベント秒時にあわせてカウントは続行する。 保安主任は、飛翔追跡系の指令電話をモニタして、状況を管制室内に伝えている。 340秒過ぎ、「スピン正常、4段点火した模様。」 そして、360秒過ぎには「一応、OK!!」という、事実上、打上げ成功の宣言が飛び出る。管制室は一瞬のうちに「歓声室」に変わった。実験主任と保安主任が握手し、室内には大きな拍手と歓声があがる。

M-V-1号機打上げ

M-V-1号機打上げ

読みかけのページとして記録する

「読みかけのページとして記録する」について