第5章 M-3SIIロケットとハレー彗星探査

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ヴェガの最接近

1986年3月6日、ソ連のヴェガ1号の最接近に始まり、3月14日、ESAのジオットが演じた興奮の大接近に至るまでの9日間は、まさにハレー探査のクライマックスにふさわしい日々だった。その最接近のドラマの幕開けとなったヴェガ1号の接近劇は、モスクワ郊外のツープ(飛行管制センター:最近になって「コロリョフ宇宙飛行センター」と改名された)に集まったアメリカ、ヨーロッパ、日本の代表たちの面前で演じられ、500枚をこえる核の画像と数多くの貴重なデータを地球に送り届けた。そこには「彗星の核は汚れた雪玉」という仮説を1950年に唱えたアメリカのフレッド・ホイップルの姿も見えていた。スクリーンを見ているホイップルは、ヴェガ最接近の様子から、自分の仮説の正しさを確信したらしく、雪だるまのような白髪頭を振って、終始上機嫌であった。

「ヴェガ」がとらえたハレー彗星

「ヴェガ」がとらえたハレー彗星

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