地球脱出計画

1970年代の末、アメリカとソ連の探査機が次から次へと金星へ、火星へ、またその外の惑星へと旅立ち、お茶の間に新鮮な映像を届けてきた頃、日本も地球重力圏の外に脱出する探査機を打ち上げたいなあと、むずむずしている宇宙科学研究所のグループがあった。金星オービターや金星大気にバルーンを浮かべるミッションなどを検討したことはあったが、今ひとつ迫力に欠けるきらいがあった。何か目先の変わったミッションはないかと腕を撫(ぶ)している所へ、思いがけないビッグ・ニュースが飛び込んできた。

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