第4章 初期のミューと宇宙科学

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敗者復活戦

しかし失敗したその日から、メーカーの人たちから「もう一度やりましょう」との声があがった。小田の外国の友人たちからも、慰めと激励の手紙が届き、X線グループは悲しみを乗り越えて立ち直った。

政府や国会議員へのつらい陳情がつづき、メーカーからの異常に安い見積もりにも助けられて、ついに1979年2月21日、雪辱の日が来た。朝日に照らされたM-3Cロケット4号機には、CORSA-b衛星が搭載されている。

打上げの轟音。「発射正常!」──ロケットは全く正常に飛翔をつづけた。今回はあまりに順調で、軌道の監視をする人々は、何もすることがなかったくらいである。衛星は、まるでX線天文学者たちの執念に支えられたように、自ら最適の軌道に飛び込んで行ったように見えた。念願かなって軌道に乗ったCORSA-b衛星は、小田のたっての要請もあって「はくちょう」と名づけられた。

「はくちょう/CORSA-b」の組立て

「はくちょう/CORSA-b」の組立て

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