第2章 内之浦の登場

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発射場の条件

ロケットの発射場を探す今回の調査に当たって、糸川は陸・空・海それぞれに注意すべきポイントを掲げた。陸の条件としては、人家やたくさんの人間が出入りする工場や耕作地が少ないこと、すなわち広い地域が欲しいこと。また輸送用の道路を作る困難さが小さいこと。海の条件としては、できるだけ航路が少ないこと、漁船の出動率が少ないこと。秋田の時もそうであったが、漁業組合との折衝がいつもロケット発射における最大の難問となる。空の条件は国際線・国内線の航空路の調整が可能なこと、晴天率の高い地域であること、などである。

ここで、世界の発射場の共通点である「平地」ということが条件に入っていないことに注目してほしい。論理的に最低限の要求を基本にし、常識だけに頼るポイントを排除するのが、糸川の真骨頂である。その「逆転の発想」はこの発射場選びにおいても遺憾なく発揮された。

実験場よりの対岸距離略図

秋田ロケット実験場よりの対岸距離略図
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