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ISASニュース

「のしろ銀河フェスティバル2015」開催

No.414(2015年9月)掲載

 能代ロケット実験場がある秋田県能代市で「のしろ銀河フェスティバル2015」が8月1日と2日に開催されました。我々JAXAも実行委員会の一員として参加し、能代エナジアムパーク、能代市子ども館に加え、能代ロケット実験場も会場として公開しました。実行委員会会長である能代市の齊藤滋宣市長の開会あいさつに始まり、各会場の来場者は2日間合計で3500人を超えました。

 エナジアムパークでは「宇宙科学セミナー」と「宇宙学校スペシャル」が開催され、佐伯孝尚先生による日本の小惑星探査についての講演や、細田聡先生、大川拓也先生による宇宙の星たちについての授業がありました。子ども館では、宇宙服の展示とブルースーツの試着、水ロケットの製作・打上げ体験が行われました。また今年は、あきた宇宙コンソーシアムの主催で「モデルロケット1000機同時打上げ」を能代市の下浜埠頭にてフェスティバルと同時開催し、見事打上げに成功しました。1000機以上ものモデルロケットが同時に打ち上がる様子は圧巻で、普段ロケットの仕事に携わる我々も含めて会場は大いに盛り上がりました。

 能代ロケット実験場では、場内を公開して我々が能代で行っている研究を紹介したほか、入浴剤を使った手づくりロケットの打上げや、手持ちのアンテナを空に向けて衛星からの信号を受信する(写真)など、銀河フェスティバルのテーマである「のしろで宇宙が近くなる」を体験していただきました。また、今回ロケット実験場に初登場したゆるキャラ?「ロケットくん」が子どもから大人まで皆さんに大人気で、「飛んで!」「しゃべって!」などいろいろ無理な注文を受けていました。

 能代はバスケットボールや野球などスポーツが盛んなほか、海山に囲まれて自然が豊かで、ハタハタや豚なんこつなど食べ物もとてもおいしい街です。また、海岸線に風力発電がずらっと並び、エネルギー問題にも積極的に取り組んでいます。これからも能代で宇宙をもっともっと身近にする研究を進めるとともに、このようなイベントを通じて環境やエネルギーなどさまざまな問題について一緒に考える機会が増えるといいなと思いました。

(野中 聡)

能代ロケット実験場公開の様子

能代ロケット実験場公開の様子