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ISASニュース

「第33回 宇宙科学講演と映画の会」の開催

No.398(2014年5月)掲載

 4月12日(土)、JAXA宇宙科学研究所主催の「第33回 宇宙科学講演と映画の会」を東京都の四谷区民ホールにて開催しました。510名超の皆さまに来場いただき大盛況となりました。  初めに常田佐久 宇宙研所長が「宇宙科学の目指す方向性」と題して講演しました。地球に生命はどうやって誕生したのか? 宇宙はどのように始まったのか? など、世界の宇宙科学者がその解明に挑んでいるBig Questionsを紹介した上で、JAXAのこれまでの取り組みと今後の方向性を総括しました。非常に広範かつ専門的な内容を分かりやすく伝えようとする説明ぶりに、アンケートによれば、ほとんどの来場者の皆さまに宇宙科学の取り組みへのご理解を深めていただけたようです。

 続いて「はやぶさ2」の國中 均プロジェクトマネージャーが「再び宇宙大航海に挑む小惑星探査機『はやぶさ2』」と題して講演しました。世界に先んじ日本独自の方式のイオンエンジンの開発への挑戦、そのイオンエンジンを搭載した「はやぶさ」の地球帰還を達成するまでの困難とその克服、技術の進歩を反映した「はやぶさ2」の開発などを紹介しました。アンケートでは、日本が世界に誇る小惑星サンプル回収ミッションに第一線で取り組む國中教授の熱い情熱が伝わってきたとの感想が多く見られました。

 最後に宇宙研で製作した映画『躍動する磁気圏 磁場から宇宙の謎にせまる』を上映しました。目に見えない磁場のダイナミックな流れを映像としてどのように表現できるか、宇宙研にとっても大きなチャレンジでした。CGを駆使して編集を重ねた20分余りの作品ですが、来場者からはおおむね好評を得られたようで、これからさまざまな機会で上映していきたいと考えています。

今回も大勢の方々においでいただきましたが、会場混雑のため十分な対応ができなかったことを、深くおわび申し上げます。

(小坂 明)

熱気あふれる会場内の様子