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ISASニュース

2013年度所長表彰

No.397(2014年4月)掲載

「れいめい」の開発と長期間の省力化運用──「れいめい」プロジェクト関係職員

「れいめい」は、重量70kgの低コスト(開発費約5億円)小型衛星です。宇宙研職員と学生とが衛星開発の主体となり、搭載品の実証試験からFM(フライトモデル)総合試験までを実施しました。さらに相模原キャンパスに設置された3mアンテナ局も含めた「運用省力化システム」をつくり上げ、2005年夏の打上げ以後8年以上にわたって運用しています。

「れいめい」のミッションは、オーロラ微細構造解明に向けたオーロラ現象の多波長時間分解撮像と粒子計測の同時観測、民生品を含む低価格部品を使用した高信頼性小型搭載機器の開発、0.05度程度の分解能を有する高精度三軸姿勢制御の実現でした。それらの目的はすべて達成され、査読学術論文30編以上の成果が得られ、2009年度には航空宇宙学会技術賞を受賞しました。

左から、福島洋介氏、淺村和史氏、永松弘行氏、常田佐久 所長。

宇宙科学研究所の大学共同利用システム利便性の向上に向けたユーザーズオフィスのシステム設計と設置及び運営のアウトソーシング化の実現──山本邦正氏

宇宙機関統合後、大学共同利用の機能が大学側から見えにくくなったことが、宇宙研内外で危惧されました。調査の結果、煩雑な手続きと敷居の高さが課題ということが判明し、「ユーザー視点のワンストップサービスを提供するオフィス」というコンセプトが生まれました。

ユーザーズオフィス設置に当たり、煩雑な規程類の一本化、担当者間の口承のマニュアル化とともに、ユーザー自ら手続きを行うための「ポータルサイト」、ワンストップ窓口の「ユーザーズオフィス」、審査と称号付与を行う「大学共同利用課」という運営システムを構築しました。

初年度(2012年度)は、集約した業務の効率化と標準化を進めました。次年度(2013年度)は、業務範囲の拡大、業務のIT化とアウトソーシング化を進めました。

科学推進部大学共同利用課の山本邦正氏(左)と常田所長。