宇宙航空研究開発機構 サイトマップ

TOP > レポート&コラム > ISASニュース > 連載の内容 > ISAS事情

ISASニュース

銀河フェスティバルin能代 開催

No.392(2013年11月)掲載

10月5、6日の2日間、「銀河フェスティバルin能代」が開催されました。能代ロケット実験場の50周年を機に昨年から開催されているこのイベントは、能代市内4ヶ所の会場を無料シャトルバスで結ぶという大掛かりなものです。JAXAからも、能代ロケット実験場に関わりの深い宇宙研をはじめ各本部から出展がありました。

5日朝に能代山本広域交流センターで行われた開会式は、能代市の教育長と宇宙研の常田佐久所長のあいさつで始まりました。続いて、徳留真一郎准教授によるイプシロンロケットについての講演。1時間半にわたって、イプシロンロケットの開発や打上げ実績の話をたっぷり(6日は阪本成一教授の講演)。午後は筆者たち(羽生・山村)による宇宙学校スペシャル。会場は若干寂しかったのですが、逆に質問一つ一つにたっぷりと時間をかけて答えることができました。小学校低学年くらいの男の子からの専門的な質問には、一瞬たじろぐ場面もありました。休憩時間には、9月19日に発表された、「のしろ(Noshiro)」と命名された小惑星の認定書の授与式もありました。

ほかの会場も紹介しましょう。能代エナジアムパークでは、久保田研究室によるローバの展示。完成したばかりの本邦初公開という新機種の実演では、来場者が操作できるということで、大変な人気でした。子ども館では、常設のM-3SUロケット試験機などの実物展示が迫力でした。

さて、能代ロケット実験場の特別公開では恒例行事となった、秋田大学のハイブリッドロケット実験が、真空燃焼試験棟海側のエリアで実施されました(表紙)。昨年は慣れない場所での作業に皆さん苦労していましたが、今回は準備を万全に進めて初日開場前のリハーサルはバッチリでした。能代ロケット実験場の特別公開にはこれを目当てに来場する方もいらっしゃるようで、人気の展示です。ロケット点火後、予想していなかった音の大きさに大人でさえ少々驚くのですが、小さなお子さんに至っては、突然の出来事にびっくりして飛び上がり、お父さんの後ろに逃げ込んで股の間で耳をふさぎつつわずかに顔を出して眺めているといった具合です。2日間でリハーサルを含め計7回の実験を行い、各回すべて問題なく終了しました。

(羽生宏人、山村一誠)