宇宙航空研究開発機構 サイトマップ

TOP > レポート&コラム > ISASニュース > 連載の内容 > ISAS事情

ISASニュース

市民が詰め掛けたパブリックビューイング

No.391(2013年10月)掲載

9月14日(土)のイプシロンロケット打上げの模様は内之浦宇宙空間観測所からライブ中継が行われ、相模原キャンパスでは研究・管理棟の展示ロビーにてパブリックビューイングを実施しました。打上げが延期となった8月27日(火)にもパブリックビューイングを実施しており、そのときは学校の夏休み期間中ということもあって子どもたちをはじめ約280名が来場されました。

そして、いよいよ迎えた9月14日。8月27日以来たくさんの報道がありましたからイプシロンロケットの知名度はぐっと上がり、打上げの注目度はますます高まっていたのでしょう。朝から人が集まり始め、打上げ時刻が近づくとさらに多くの方が集結し、展示ロビーはすし詰め状態になりました。会場には打上げの瞬間を初めて見る方や、相模原キャンパスを初めて訪れたという方もいましたし、M-Vロケットの打上げの記憶がない世代の子どもたち、さらに相模原市内だけでなく市外や県外からの来場もありました。パブリックビューイングならではのどきどき感の共有や、カウントダウンに声を合わせる一体感は、独特のもの。私は司会を務めさせていただきましたが、集まった方々の熱気を肌で感じることができました。

臨時にモニター画面を増設したり所内からいすをかき集めたり、できる限りの対応をしましたが、会場が狭いことはどうにもならない状況でした。これ以上は入場できないと判断した時点でやむを得ず門衛所の受け付けを止め、道を挟んだ相模原市立博物館のパブリックビューイング会場を案内しました。来場者数は相模原キャンパス484名、博物館209名。中継開始をお待たせしたり現地情報との時間差があったことはやや残念な点でしたが、惑星分光観測衛星(SPRINT-A)の軌道投入を伝えた中継終了時までほとんどの方が温かく見守ってくださり、最後は大きな拍手に包まれました。将来的には展示施設を整備してさらに多くの方をお迎えし、期待に応えていければと思います。

(大川拓也)

展示ロビーで大きな歓声が湧き起こった