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ISASニュース

宇宙学校「かのや」開催

No.390(2013年9月)掲載

7月14日(日)、鹿児島県鹿屋市のリナシティかのやにおいて「宇宙学校・かのや」が開催されました。ここ鹿屋市は、内之浦宇宙空間観測所から近く、イプシロンロケット打上げ予定が今夏ということで、宇宙への関心も高まっている中での開催となりました。

会場は90名の小中学生や保護者でいっぱいになりました。1時間目は阿部琢美先生による「青空の向こうの世界〜ロケットで身近な宇宙を調べる方法」。高度50〜250kmの領域を調べるには小型の観測ロケットが適していることなどの説明がありました。ちょうど6日後の夜中に内之浦から打ち上げられる観測ロケットの実験概要も紹介、身近な場所でのことに参加者らの関心は高く、真剣に説明を聞いていました。

2時間目は竹前俊昭先生による「内之浦から宇宙へ〜ロケット打上げの昔・今・未来」。ロケット打上げまでには失敗のないように振動や衝撃などさまざまなテストを重ねていること、2014年度打上げ予定の小惑星探査機「はやぶさ2」では目標とする天体にクレーターをつくり、地中の物質をサンプルとして持ち帰って生命の起源に迫る研究を行う計画であることの説明がありました。

質問の時間では、「ロケットが打ち上がる速度はどのくらいですか」「海に落ちたロケットは再利用しないのですか」など次から次へと質問があり、小学生とは思えないようなプラズマについての質問や先生たちにも説明が大変難しいものもありました。参加した高校生は「子どもたちがすごく難しい質問をしているのに驚かされました」と話していました。終了後も先生に質問アタックをする参加者もいて、とても有意義な「宇宙学校・かのや」を開催することができました。

阪本成一校長先生をはじめとしてご尽力いただきましたJAXAの方々、素晴らしい時間をありがとうございました。

(株式会社まちづくり鹿屋 大浦健治)

イプシロンロケットについても紹介