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ISASニュース

第13回 宇宙科学シンポジウム開催

No.383(2013年2月)掲載

毎年恒例の宇宙科学シンポジウムが、1月8〜9日の2日間にわたって相模原キャンパスで開催されました。宇宙科学のすべての分野の研究者が一堂に集う宇宙研最大のシンポジウムであり、口頭発表27件、ポスター発表302件の講演や研究発表が行われ、最新の科学成果や新規技術について活発な議論と情報の共有がなされました。

本シンポジウムは、宇宙科学プロジェクトの成果や進捗状況の報告の場のみならず、年始恒例の放談会として、また新規ミッション立ち上げ時の登竜門として、重要な役割を担ってきました。しかし今回で13回目となり、マンネリ化の影がちらつき始めたと感じていました。

そこで、今回は思い切って企画中心(放談会重視?)の構成に変えてみました。宇宙科学ミッション創出に向けた将来構想と課題として、大いなる目標やイノベーション創出について語っていただき、さらに宇宙研でも不可避となりつつある(?)大型計画の進め方について課題を整理しました。困難に直面している大型計画の代表者に登壇いただき、また国立天文台における大型プロジェクト推進と体制、内閣府宇宙戦略室や大学の立場から見た宇宙研への期待などの基調講演をいただきました。パネルディスカッションでは会場との議論も盛り上がり、有意義な議論ができました。また、大型計画を進める高エネルギー加速器研究機構の機構長より特別講演をいただき、いずれも大変好評でした。

前回までは、現在活躍中の宇宙科学ミッションの最新成果、開発中の宇宙科学ミッションの現状、ワーキンググループ活動状況、過去のミッションの研究成果、宇宙科学を支えるテクノロジーの開発の5大構成要素(ただし後ろの2つはポスターのみ)に、企画セッションを加えたものでした。今回はワーキンググループ活動状況の口頭発表については宇宙理工学委員会の推薦枠のみとし、むしろ各分野の代表による現状認識と将来ビジョンを語っていただきました(熱弁を振るう予定で準備していたワーキンググループ関係の方には、大変申し訳なく思っています)。

最後に本シンポジウム開催に尽力していただいた宇宙理工学委員長・幹事の皆さん、管理部の皆さん、そのほかお手伝いしてくださった皆さんには、世話人一同感謝致します。

(岡田達明)

パネルディスカッションの一幕