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ISASニュース

南西フォーラム分科会「モノづくり企業のための宇宙科学研究会」開催

No.382(2013年1月)掲載

南西フォーラム(首都圏南西地域産業活性化フォーラム)は、相模原市や町田市を中心として、八王子市、大和市、座間市、海老名市、厚木市などを含めた首都圏南西地域の産学連携・企業連携による新ビジネスの創出や技術の高度化を目指した交流会で、2004年6月から活動しています。

フォーラム自体は年3回開催され、過去にも久保田孝教授や東大阪宇宙開発協同組合の竹内修理事長らが話題提供をしています。2012年9月5日に開催された第23回南西フォーラムでも「『はやぶさ』のふるさと・南西地域で、宇宙産業へのビジネス参入を考える」がテーマに設定され、野中聡准教授による「再使用ロケットの研究と研究現場でのニーズについて」という講演や、NEC東芝スペースシステム品質保証部の岡本公一部長による「宇宙のものづくりと信頼性品質保証」という講演があったところです。

宇宙航空分野を地域の産業のさらなる活性化につなげるためには、このような取り組みを持続的かつ系統的に行うことが大切です。そのような背景から、南西フォーラムの運営メンバーである相模原産業振興財団とさがみはら産業創造センターから相談があり、「モノづくり企業のための宇宙科学研究会」を分科会として組織することになりました。テーマを変えながら年数回程度開催することを目指しています。JAXAの中でも宇宙研は研究室での小規模な試作・開発が特に盛んですから、中小企業との連携を進めやすい状況にあり、品質と価格と納期において折り合いがつけば、地元の中小企業が参入する余地も多分にあります。

第1回の分科会は2012年11月29日の夜に相模原市産業会館で行われ、大山聖准教授が「火星飛行機の研究と研究現場でのニーズについて」というテーマで講演しました。予想を上回る約60名の参加者があり、活発な意見交換が行われました。

次回は2013年1月22日の予定で、丸祐介助教と清水成人開発員が宇宙科学研究における工学分野の役割について、特に小規模実験における電気系と機械系の連携事例について紹介し、参加企業からの技術の紹介も同時に行われることになっています。

(阪本成一)

大山聖准教授による講演の様子