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ISASニュース

能代ロケット実験場開設50周年を迎えて

No.379(2012年10月)掲載

能代ロケット実験場の開設50周年の節目を迎え、9月8、9日に記念事業が開催されました。

行事は、シンポジウム(8日)、記念式典(9日)、実験場 特別公開(8、9日)を行いました。シンポジウム「宇宙につながるまち能代」は能代市主催で、能代市文化会館にて行われました。サイエンスパーク能代市子ども館と東北電力の能代エナジアムパークでも催しがあり、能代市全体で記念事業をもり立ててくださいました。8日のシンポジウムでは、宇宙研の秋葉鐐二郎名誉教授と川口淳一郎教授の講演、そして斎藤滋宣能代市長、秋田大学の土岐仁教授、宇宙研の阪本成一教授、羽生宏人助教、安田によるパネルディスカッションが行われ、500名を超えるたくさんの方々に視聴していただきました。能代市からは、好評でしたとのご報告を受けております。

8日の夜は、能代市恒例(毎年9月第2土曜日開催)の「おなごりフェスティバル」(東北の三大祭りほかが結集)への招待を受け、宇宙研関係者全員でお祭りを楽しませていただきました。このお祭りでは能代七夕、青森ねぶた、秋田竿燈などを一挙に見ることができましたが、若い人たちにとっては浅草サンバカーニバルの踊りが一番だったようです。とにかく夢中で、JAXAの帽子を振りながらの声援、写真撮影をする人たちも含めて(名前は書きませんが)、終了連絡の声もまったく届かなかったようです(そのときの写真をお見せできないのが残念です)。

9日には、地元議員、能代市浅内地区の協力会、秋田県(火薬・高圧ガス関連)、文部科学省、企業、宇宙研OBの皆さんをお招きし、感謝の意をお伝えすることを目的として記念式典を執り行いました。式典では、能代市長、文部科学省の方よりお祝いの言葉を頂戴し、また秋葉名誉教授をはじめとして歴代場長などから実験場の歴史など大変貴重なお話を頂きました。併せて、JAXAと能代市による「宇宙科学の教育普及活動等に係る連携協力に関する覚書」の締結も行われました。続いて行われた祝賀会では50年の歴史を振り返り、皆さまの会話にも花が咲き、能代市のご支援によるお囃子の披露などもあって大変盛況でした。お帰り際には、感謝のお言葉を多数頂いております。

8日と9日に行った実験場特別公開では、実験設備、開発中のエンジンなどの公開や、秋田大学の協力のもとハイブリッドロケットの燃焼試験を実施し、来場者の方々には大変喜んでいただきました。

このようにして、能代ロケット実験場の50周年記念事業は無事、成功裏に終えることができました。この結果は、科学推進部、プログラムオフィス、能代実験隊のご協力があってこそなし得たものと考えております。今回ご協力くださった皆さまには、心よりお礼申し上げます。

(安田誠一)

「おなごりフェスティバル」のJAXA職員らによるパレード

能代ロケット実験場の特別公開