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ISASニュース

「はやぶさの日」制定

No.376(2012年7月)掲載

2010年6月13日に小惑星探査機「はやぶさ」が7年がかりで小惑星往還を果たして地球に帰還してから、はや2年がたちます。また、宇宙科学研究所の関連施設の地元であることを通じて交流を始めた北海道広尾郡大樹町、秋田県能代市、岩手県大船渡市、長野県佐久市、神奈川県相模原市、鹿児島県肝属郡肝付町の4市2町から成る仮想国家の「銀河連邦」は、今年11月8日で建国25周年を迎えます。これを記念するために、銀河連邦が日本記念日協会に6月13日を「はやぶさの日」とするよう働きかけ、このたびこれが制定されました。「はやぶさ」にとっては誕生(打上げ)日である5月9日などいろいろ思い出深い日がありますが、三回忌の日に命日が記念日として選ばれたわけです。

これを記念して、JAXA相模原キャンパスの向かいにある東京国立近代美術館フィルムセンター相模原分館での東映映画『はやぶさ遥かなる帰還』の特別上映や、相模原キャンパスの見学ツアー、「はやぶさ2」の吉川プロジェクトマネージャのミニ講演などから成る「6.13『はやぶさ』帰還記念日イベント」が企画されました。180組360名の募集に対して、6倍を超える応募があったそうです。

こちらとしても引率スタッフを含め200人規模の団体を平日に1日2回案内するのは未経験のことで、しかも、この人数の昼食・トイレ休憩を30分で終わらせるなどかなりタイトなスケジュールでした。午前と午後それぞれ4班に分かれていただき、「はやぶさ」関係者による生解説や、構造機能試験棟で行われるイプシロンロケットの試験の準備作業の見学、「はやぶさの日」登録証の授与式などに参加いただくことができました。

授与式では、申請者の銀河連邦を代表してサガミハラ共和国大統領の加山俊夫相模原市長が、日本記念日協会の加瀬代表から登録証を受け取りました。この記念日の制定が、「はやぶさ」のように未踏の領域に大胆に挑戦することの大切さを語り継ぐ一つのきっかけとなることを願っています。

(阪本成一)

「はやぶさの日」登録証の授与式