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ISASニュース

宇宙学校・えひめ 開催

No.368(2011年11月)掲載

10月29日(土)、愛媛県内では初の開催となる「宇宙学校・えひめ」を、新居浜市の愛媛県総合科学博物館で実施しました。塩谷圭吾先生の「系外惑星探査」に関する研究の紹介や、清水幸夫先生による小惑星探査機「はやぶさ」のお話、そして何より阪本成一校長先生の愉快で非常に分かりやすい解説・進行のおかげで、予想以上の大盛り上がりを見せました。

会場周辺で見られた宇宙学校・えひめの「名場面」を、いくつか紹介させていただきます。

  • ●系外惑星探査のお話の後、記念すべき初めの質問は、「うちゅうじんって、いるん?」。伊予の国の言葉で、シンプルながらもばっちり的を射た質問を、小さな男の子がしてくれました。それに対して阪本先生は、「ヒトと同じような姿はしてないかもしれないけど、でも宇宙バイキンならいるかもね」
  • ●講師の先生たちが、「学会の質問のようだ」と驚くほど、鋭い質問が多数。「SPICA(次世代赤外線天文衛星)はどこまで行くの?」「(トランジット法で)見つかる惑星は、どれくらいの周期で星のまわりを回っているの? その惑星の形や大きさは、どれくらいまで分かるの?」などなど。
  • ●いったん好奇心に火が付いた子どもたちは、休憩時間も講師の先生全員を質問攻めに。イベント終了後は、質問に加えてサイン攻めにも。中には帰りのバスが来るまで、時間を惜しんで、尽きない質問を続ける子もいたとか。
  • ●講師の先生と熱心に議論をする女の子を見て、お母さんが「この子、こんな科学に熱心な子だったの!?」と、我が子の真剣な姿にびっくり。
  • ●イベント後のアンケートでは、「子どもたちのようなハイレベルな質問だけでなく、大人が低レベルな質問をできる時間もあるとよかった」との声も。

子どもたちは宇宙の話に夢中になり、大人たちは圧倒されながらも、そんな頼もしい子どもたちを誇りに思う。そんな素晴らしい時間を300人近くの人と共有することができました。阪本先生はじめJAXA関係者の皆さま、あらためて本当にお世話になりました。大きなきっかけをつくっていただいたことをしっかり次につなげていけるよう我々も頑張っていきますので、これからも、ぜひよろしくお願い致します!

(愛媛県総合科学博物館 井上拓己)

休憩時間中も、質問攻め。