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ISASニュース

小惑星探査機「はやぶさ」帰還カプセル特別展示 in のしろ

No.365(2011年8月)掲載

「小惑星探査機『はやぶさ』帰還カプセル特別展示inのしろ」が7月1日から4日にかけて秋田県能代市で行われました。能代市は「はやぶさ」を打ち上げたM-X型ロケットの地上燃焼試験を行った能代ロケット実験場のお膝元。「はやぶさ」カプセルにとっては里帰りという意味付けも持っています。

主催者の能代市の計らいで、カプセル展示にとどまらず、2日と3日には市内の4会場にまたがる大規模な宇宙イベントを実施することとなりました。メイン会場の能代市総合体育館では「はやぶさ」カプセル展示と講演会を行い、隣接する能代市子ども館では宇宙科学関連の模型展示とプラネタリウム上映、能代エナジアムパークでは「地球から宇宙へ」と題した天体写真のパネル展、そして能代ロケット実験場では施設公開と宇宙服の試着を行いました。駐車場の収容可能台数に制限があるため、シャトルバスで臨時駐車場と各会場をつなぎ、利用者の便宜を図りました。このような大規模なイベントは、カプセル展示の中でもおそらく全国初の試みといえるでしょう。

カプセル展示自体は7月2日には3001名、7月3日には3619名の一般来場者にご覧いただき、これに加えて7月1日には4242名、4日にも1328名の地元の小・中学生が見学しました。私を含め大勢の職員が帰還カプセルや「はやぶさ」についての解説をその場で行い、理解しやすく印象に残ったと好評をいただきました。

4月から宇宙科学研究所の施設に復帰した能代ロケット実験場にも、2日に785名、3日に789名の方にお越しいただき、2日目の最後にはイプシロンロケットの音響測定のための地上燃焼試験もご覧いただけたようです。

来年には能代ロケット実験場が50周年を迎えます。これについても関連イベントを実施すべく、準備に取り掛かろうとしているところです。

(阪本成一)

カプセルの勇姿に目を見張る中学生たち。左は解説中の筆者。