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ISASニュース

「はやぶさ」が映画に

No.363(2011年6月)掲載

近ごろ相模原キャンパスでは、「本番!」「カットォ」と、気合のこもった声が響きます。すでにご存知の方もいらっしゃると思いますが、「はやぶさ」が20世紀フォックス、東映、松竹の3社によってそれぞれ映画化されることになりました。主に週末、俳優さんを含む大規模な撮影隊が相模原キャンパスに来ています。4月初旬には、世界に1本しかない宇宙研の桜の満開を狙って、三つどもえの撮影合戦となりました。現在の各作品の状況は下記の通りです。

・20世紀フォックス『はやぶさ/HAYABUSA』:すでに撮影終了。今年10月1日公開
・東映『はやぶさ―遥かなる帰還―』(仮):撮影は佳境。来年公開
・松竹『おかえり、はやぶさ』(仮):撮影は6月開始予定。来年3月公開

それぞれの映画の特徴を簡潔に紹介すると、プロジェクトメンバーや資料映像の忠実な再現にこだわりスーパーリアリティを目指す20世紀フォックス、プロジェクトの偉業を芸術的に表現するこだわりの東映、3D映像と想像力豊かなキャラクター設定で新たな「はやぶさ」ストーリーを創出する松竹、となるでしょうか。

20世紀フォックスは、撮影終了を間近に控えた5月23日、相模原キャンパスで『はやぶさ/HAYABUSA』製作報告記者会見を行いました。会場には80名以上の報道陣が集まり、注目度の高さをあらためて感じました。記者会見には出演者、製作サイドの方々と肩を並べ、「はやぶさ」イオンエンジン開発責任者の國中均教授が出席し、記者からの熱い質問に答えました。

一方、東宝は人気漫画の『宇宙兄弟』の実写映画化を発表しています。邦画メジャー3社とハリウッドが日本の宇宙映画を製作中という、すごい事態になっています。

まだまだ撮影は続きます。キャンパス内の皆さまにはご不便をおかけしますが、異例中の異例の事態です。温かく見守ってくださいますようお願い申し上げます。「はやぶさ」映画の興行成績いかんでは、この騒ぎはまだ続くかも?

(高木俊暢)

『はやぶさ/HAYABUSA』製作報告記者会見