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ISASニュース

春の新作ビデオ『The Rover』『小惑星イトカワの姿』

No.362(2011年5月)掲載

4月9日、宇宙研の伝統的なイベント「宇宙科学講演と映画の会」が開催されましたが、そこでお披露目されたのが、『The Rover 今、宇宙は、探査ロボットの時代へ』です。これは、「宇宙へ飛び出せ」シリーズの第14巻として製作されました。試写の段階で、関係者から“力作”との評価が出た秀逸な作品です。「宇宙科学講演と映画の会」のアンケート結果も上々でした。冒頭では、宇宙研の探査ロボット「ミネルバ」の美しい姿が紹介されます。ちなみに、ホップしながら移動する「ミネルバ」が“ローバー”(うろつくもの)かどうかは意見が分かれるようですが、開発担当者の思い入れ的にはローバーとのことです(ISASメールマガジン第20号を参照)。遠く離れた惑星の上で働くローバー開発の難しさが端的にまとめられており、子どもにも楽しめる内容だと思います。また、火星飛行機を含む将来ミッションのCG映像には、誰もが期待を抱いてしまうでしょう。

この春には、ビデオ作品がもう1本リリースされました。『小惑星イトカワの姿 2011年改訂版』です。この作品は、もともと「はやぶさ」帰還前の2009年に製作されたものです。カプセル内に見事イトカワのサンプルが見つかったので、このビデオも晴れて改訂の運びとなりました。「はやぶさ」の理学的な成果をまとめた必見のビデオです。個人的には、英語のナレーション録りの立ち会いで、初めて本格的な録音スタジオに入り、貴重な経験をさせていただきました。

両作品ともウェブで公開されていますので、ご覧になりたい方は、ぜひ宇宙研ホームページのTV@ISAS(新しいウィンドウが開きます http://www.isas.jaxa.jp/tv_isas/)にアクセスしてください。

(高木俊暢)

春の新作ビデオの2本