宇宙航空研究開発機構 サイトマップ

TOP > レポート&コラム > ISASニュース > 連載の内容 > ISAS事情

ISASニュース

「おおすみ」40周年記念シンポジウム開催

No.357(2010年12月)掲載

日本初の人工衛星「おおすみ」がL-4Sロケット5号機によって打ち上げられてから、2010年2月11日で40周年を迎えました。この衛星の打上げ成功が、今日の日本の宇宙科学、そして広く宇宙開発の基盤を築いたといえます。そこで、この「おおすみ」の打上げと、これまでの科学衛星の成果を振り返りつつ、宇宙科学の将来の展望を語る機会を催すこととしました。

このような記念シンポジウムは2月にも上野の国立科学博物館で実施しましたが、このときは一般の参加が主でした。今回は「宙博(ソラハク)2010」(10月29〜31日)と合わせて北の丸の科学技術館で平日の10月29日(金)に実施することで、研究者やメーカー関係者の参加ももくろみたのですが、参加者は、招待者(ラムダロケットや「おおすみ」の開発・打上げにかかわった方々が中心)88名、一般70名と、やはり招待者の比率が多いシンポジウムになりました。

当日は、立川敬二JAXA理事長、文部科学省および宇宙開発戦略本部からの来賓あいさつの後、松尾弘毅先生の「『おおすみ』の頃」と、中村正人研究総主幹の「日本の宇宙科学のいまとこれから」の2本の基調講演がありました。さらに、「宇宙科学のさらなる推進に向けて」と題した意見交換では、小野田淳次郎宇宙科学研究所長からの問題提起に続き、東北大学の吉田和哉教授からは大学から宇宙科学ミッションにかかわる立場で、秋田大学の和田豊助教からは大学でのロケット実験と教育の観点から、宇宙研工学の川勝康弘准教授からは深宇宙探査の観点から、そして理学の篠原育准教授からはデータ利用の促進の観点からお話しいただきました。

終了後には科学技術館の地階レストランで招待者向けの懇親会を実施。懐かしい顔が集まったようです。

(阪本成一)

科学技術館サイエンスホールにて