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ISASニュース

「宇宙学校・くろべ」開催

No.346(2010年1月)掲載

2009年度3回目となる宇宙学校を、11月の3連休の中日、11月22日に富山県の黒部市吉田科学館で開催しました。黒部というと峡谷やダムのイメージが強く、山あいのとても寒いところなのではないかと覚悟して行ったのですが、科学館のある生地は富山湾に面した穏やかなところでした。

今年度の宇宙学校では、限られた予算と人員でできるだけ多くの会場を回るために、1回当たりに派遣する講師の数を少し削っています。そのため個々の講師にかかる負担は少し増えていますが、私も今回は校長と1時間目の講師という2つの役回りです。

当日は、インフルエンザの影響で直前のキャンセルがかなりあったものの、富山では初の開催となることもあって、134名の親子連れに参加いただきました。地元黒部市や富山県内だけでなく、福井や石川、新潟など、北陸エリアのかなり遠いところからもわざわざお越しいただいたようです。

1時間目は私が「見えないひかりでみる宇宙」と題して電波・赤外線・X線などの観測で見えてきた宇宙の姿を紹介し、2時間目には吉川真さんが「『はやぶさ』の壮大な宇宙の旅」について紹介。クイズなどもしながら楽しいやりとりとなりました。最後の1時間は地元黒部市の出身で国立長野高専教授の大西浩次さんも交え、3人で自由な質問を受け付けることにしました。北陸の子はおとなしいので質問はあまり出ないのではないかと事前に言われていたのですが、ふたを開けてみると、質問が尽きることはありませんでした。

会場の受付付近では、金星探査機「あかつき」に載せるメッセージの寄せ書きも実施。皆さん、楽しげに書いていました。準備の関係で、移動を含めて3連休が丸つぶれとなりましたが、前夜と当日の夜も魚津の街を徘徊し、日本海の幸をたっぷり堪能してきました。

1月には岩手県大船渡と徳島の2ヶ所で宇宙学校を開催します。2010年度分の共催団体の公募開始も間もなくです。

(阪本成一)

会場の様子