TOP > 活動内容 > 科学衛星 > X線天文衛星「あすか」ASTRO-D > 技術的特徴
![]()
技術的特徴
「あすか」衛星は「ぎんが」と「ようこう」を通 じて蓄積されたいろいろな衛星技術を応用してつくられています。その他にも「あすか」衛星に要求された性能を満たすために、新しく開発された技術もたくさんあります。そのなかで、重要な項目が、「精密位 置制御」と日本独特の「伸展式光学台」です。
精密位置制御
「あすか」は、「ようこう」と同じような安定した姿勢制御に加えて、いろいろな方向にすばやく姿勢変更を行う能力が要求されました。「あすか」では十字に配置された4つのリアクション・ホイールの他、3つのジャイロスコープ、3つの磁気トルカー、そして2つの星カメラを装備しています。これらが、姿勢制御装置に接続され、コンピュータを用いて、姿勢制御がおこなわれます。これらの装置により、「あすか」では、海外の大型の衛星と同等な能力を持つ、3軸安定性能をコンパクトな装置で実現しています。
伸展式光学台(EOB)
「あすか」のX線望遠鏡と、検出器との間は3.5メートル距離を正確に保つことが必要です。一方で、このような長さの構造物を、打ち上げるのは、ロケットの大きさの制限から許されませんでした。この状況を克服するために考え出されたのが「伸展式光学台」です。衛星は二重シリンダーの構造になっており、X線望遠鏡は内部のシリンダ−の天板に精度よく固定されています。この内側のシリンダーが衛星が軌道に投入されたあと、伸展して、必要とされる距離を保つようになっています。望遠鏡を固定する台と、検出器とは、非常に高い位置精度が要求されます。また重量の制限も極めてきびしいものだったため、非常な困難が伴いましたが、非常にうまく動作させることができました。これからの衛星では、焦点距離のもっと長いX線望遠鏡の搭載が計画されています。「あすか」で開発された、日本独自の「伸展式光学台」は衛星の構体展開技術に大きな進歩をもたらしたものということができます。
