風洞気流評価技術の研究

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研究申込者

永井 伸治 (ISAS/JAXA)

研究要旨

 一般に、大気放出型の間欠吹出式超音速風洞の風洞始動時及びその停止時の衝撃荷重(始動・停止荷重)は回流式超音速風洞に比べて相当に大きい。そのため風洞試験においては、模型強度の確保や天秤容量(計測精度)等の点で不利な条件が生じる。この始動・停止荷重を抑制する方法としては、気流の淀み点圧力(P0)を小さくすることが有効であることは良く知られている。
 本試験では、ISAS-吹出式0.6m超音速風洞において、φ45AGARD-B標準模型に6分力天秤を取付け、気流の淀み点圧力(P0)をパラメ−タとして、試験マッハ数(M∞)=3.0
 その結果、取得した6分力デ−タのうち、Fz(衝撃垂直力荷重:図1)が他分力より大きかった。この主要因は、上下壁に可撓板を持つ2次元可変ノズルの構造にあると考えられる。風洞始動時のFzは、P0を減少させても必ずしもその値は小さくならなかった。しかし、P0をノミナル値の約1/2にした場合には、Fzは1/1.8程度まで減少した。一方、風洞停止時では、P0を減少させてもFzに大きな低下はなかった。試験を実施したP0全域に渡り、Fzは風洞始動時の方が同停止時よりも大きい。



Key words

間欠吹出式超音速風洞、始動・停止荷重、淀み点圧力、6分力、衝撃垂直力荷重



2009年度の研究成果



利用期間

平成 21 年 8 月 17 日 〜 平成 21 年 8 月 21 日

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