TSTO実現に向けた分離時における空力特性に関する研究

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研究申込者

麻生 茂 (九州大学)


研究要旨

再使用型宇宙往還機の形態として、Two stage to orbit (TSTO)が今後達成される手段と して注目されている。実際、Spaceship1 はTSTO の一つの形態として弾道飛行を達成し ている。しかし、周回軌道に到達するようなTSTO 形態では親機と子機の分離は超音速 領域で行われることが想定されており、その分離に際していくつか解決しなければなら ない問題がある。その一つとして、親機・子機がそれぞれ発生させる衝撃波の干渉が上 げられる。この干渉により、局所的な荷重や空力加熱の増加が起こり、特に荷重に関し ては干渉位置によって機体のピッチングモーメントを急激に変化させる要因になり、安全な分離に対して考慮すべき問題である。
今回の実験では子機先端から発生した衝撃波が親機の上面にて反射し、再び子機下面 に干渉した場合について注目し、親機の断面形状によって、この衝撃波が親機上面での 境界層との干渉、反射した後の子機下面での干渉について考察を行った。実験模型では 断面形状が真円、正方形、直角二等辺三角形のモデルを親機として用いり、子機として は鈍頭半球と円柱を組み合わせたモデルを用いた。その結果、オイルフローを用いたモ デル表面の流れ場や親機の空力測定結果から、親機として直角二等辺三角形を用いたと きに最も親機・子機の干渉が小さくなることが確認された。



Key words

shock interaction, separation, supersonic, cross sectional configuration of a fuselage



2008年度の研究成果




利用期間

2009年8月18日から2009年8月22日

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