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◆ 第4号 【水平試射試験、無事終了!】 平成17年7月19日

7月14、15日の2日間にわたって、あきる野実験施設で水平試射実験が行われました。 鹿児島に出張していたメンバーも戻ってきており、ほぼ全員がそろって実験に臨むことができました。

まず、ロケット班はペンシルロケットの組み立てを行います。 試射前と試射後に重量・重心・ノズルの直径を計測し、比較して機体に歪がないか確認します。

ロケット計測

この間、飛翔計測班は電気標的の設置を、光学班は高速度カメラの調整を行います。 ロケットが標的を通過した時間を計測することで速度が求められ、高速度カメラで撮影することで 飛翔中のロケットの姿勢を捉えることができます。

音響計測と光学

組みあがったペンシルロケットはロケット班によりランチャにセットされ、 点火玉につながるリード線と管制室からの点火ラインを結線します。 安全のために点火系の電源は切ってあるものの、ロケット班にとっては緊張の数分間です。

ロケット結線

結線が完了すると、実験室は立ち入り禁止になりメンバーは管制室に移動します。 点火管制班が管制盤の結線やラインの導通チェックを行い、飛翔計測班と光学班が 機器のスタンバイを完了すると、「まもなくカウントを開始します」のアナウンスがあり緊張は一気に高まります。

管制室

「10秒前、9、8、7、…」

点火の瞬間、ピストルを発砲したような音が鳴り響き、キャッチャにロケットが突き刺さった跡が 管制室のモニタに映し出されました。設置した3枚の電気標的にも、ロケットが通過した穴が残っています。

ロケットはキャッチャのウレタンフォームを何枚も貫通しており、発射の威力を感じます。 あきる野ではランチャからキャッチャまでの距離が短いため、スタンド班はウレタンの間にダンボールや ベニヤ板を挟み込むなどして安全にロケットを止められるように工夫していました。

試射後のキャッチャ

今回は、ノーズコーン(ロケット先端の尖っている部分)の材質が鉄・アルミ・真鍮の3種類の機体を用意し 2日間で合計5回の試射を行い、材質の違いによりロケットの速度や軌道がどのように変化するか確認できました。

また、各班の作業習得や機器のチェック、安全性の確認が出来たとともに能代での水平試射実験に向けた 課題の抽出もできました。これらを踏まえつつ、8月上旬の能代実験に向けてさらに準備を進めていく予定です。

集合写真 おつかれさまでした。