Last Modified: 10/27/2020 15:53:58
私たちC-SODAのメンバーは、主に宇宙科学研究所(ISAS)が取得した宇宙科学データを使いやすい形に整備し、世界に公開するためのデータアーカイブDARTSの開発をしています。
1980年代移行の、ほぼすべてのISAS衛星・探査機のデータを保管して、無償で公開しています。
DARTSは主に研究者向けのサービスですが、その中から、一般の人でも楽しめそうなコンテンツを紹介します。
KADIASを使うと、インターアクティブに月面を散歩しながら、いろいろなデータを重ねて表示することができます。
JUDO2
(https://darts.isas.jaxa.jp/astro/judo2)は、簡単にさまざまな宇宙画像を眺め、散歩
する(=移動、拡大、縮小)ためのシステムです。
JAXA Universe Data Oriented の2nd バージョンという意味で、JUDO2と名付けました。
JUDO2にアクセスして、宇宙を散歩してみましょう!
前景はすざく衛星によるX線画像。背景は可視光(スローン・デジタル・スカイサベイ)。可視光ではたくさんの銀河が見えていて、X線では大きく広がった高温ガスが見える。
どこまで高温ガスが広がっているかを調べるために、すざく衛星で、銀河団
の端から端までをポインティングしている。
ペルセウス銀河団
「すざく」による観測のプレスリリース
ひとみ衛星は短い寿命でしたが、世界最高精度のペルセウス銀河団のX線エネルギースペクトルを取得しました。
JUDO2で、Chandra画像の上に、ひとみの画像の重ね合わせ
JUDO2からUDON2を使って、ひとみのエネルギースペクトルを見ることもできます。右側のメニューから、 "START UDON2 for Quick Look"を選んでください。
あかりによる赤外線、すざくによるX線観測の重ね合わせ
赤外線でもX線でも、爆発して広がっていく殻(シェル)の部分が明るく光っている。
研究対象として殻の部分が面白いため、すざくでは殻を中心的に観測した。X線で赤く見えるのは低温であるため(数100万度程度;
低エネルギーX線を赤く、高エネルギーX線を青く表示している)。
そのため、すざく衛星で何度も繰り返して観測された。可視光(DSS)とすざ くの視野の重ね合わせ(すざく画像はオフ)。
すざく画像を示すとこうなる。明るすぎて、CCD一杯にX線が広がっている。
Chandra衛星は視力が良いので、X線できれいなイメージが取得できる。中心に明るい中性子星があり、円盤とジェットが存在することがわかる。
一方、赤外線は塵を透過するので、明るい。WISE衛星による画像。
可視光では、明るいが、それほど目立たない(SDSS)。拡大すると青い星が見える。これはブラックホールではなく、伴星。
X線では、この明るい(ROSAT衛星の全天サベイデータ)。ブラックホールの周りの降着円盤が強いX線を出している。
あかり中間赤外線カメラでも、視野を少しずつずらして、LMC全体をカバーするモザイク観測を行った。 背景は、WISEの全天赤外線画像。
SN1987A領域を拡大。可視光(SDSS)とX線(XMM)の重ね合わせ
国立天文台 市民天文台プロジェクト 「ギャラクシークルーズ」
HSCによる世界最高品質データで映し出された多くの銀河の中から、一般市民が衝突・合体する銀河を探し出し、銀河進化の謎を解く研究を手伝うプロジェクト。
アメリカ天文学会のワールドワイドテレスコープ
元々、マイクロソフトが開発していたプロジェクトですが、アメリカ天文学会が正式に引き継いだそうです。
ヨーロッパ宇宙機構 (ESA)のESAスカイ
JUDO2のように研究者向けのツールですが、スタートしたときに、一般の人はEXPLOREモードを選ぶと良いです。