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FITS画像をプラネタリウムで上映

ここに置いてある画像、データ、プログラムは技術的な試験用で、一般公開、上映には 適していません。これらのデータを使う事を希望される方は、 ebiswa AT isas.jaxa.jpまでご連絡頂ければ幸いです。
2009年1月21日
以下の、Swift BAT、TSCプロジェクションFITSファイルを作った プログラムMakefileスクリプトBATlist、 元のSwift FITS ( left, right)
これらのFITSファイルは、Skyviewで、AITOFFプロジェクション、範囲は180度、 イメージサイズは4096でゲット。左側は(90,0)を右側(-90,0)を中心にした。 最初からTSCで8192x6144で作ってくれるよう、skyviewにはリクエストしてある。
2009年1月17日
Swift BATの14-195 keVの全天画像、ROSAT diffuseの全天画像をTSCフォーマット、8192x6144で作ってみた。 データはSkyview(https://skyview.gsfc.nasa.gov)から。いきなりこのフォーマットで作ってくれれば良いのだが、そうではないので、AITOFFで半天ずつ作り、自分で一枚のTSCに直した。Swift BATは14-195 keVで一枚。ROSAT diffuseは、 Band 1 (0.11-0.284 keV), 4 (0.44-1.01 keV), 7 (1.05-2.04 keV)の三枚。

Swift FITS
INTEGRALソースカタログの、ds9フォーマットリージョンファイル。

リージョンファイルをds9で表示。GRS1915+105付近。

ROSAT FITS (0.11-0.284 keV)
ROSAT FITS (0.44-1.01 keV)
ROSAT FITS (1.05-2.04 keV)

下はROSAT衛星による全天画像。ds9でカラー表示。


2008年9月2日
以下のコマンドで、なんてん、あかり、暗黒星雲の画像で三色合成してみる。
ds9 -rgb -red Nanten_TSC.fits.gz -green Akari_TSC.fits.gz -blue  Darkcloud_TSC.fits.gz
銀河中心付近の構造。

高幣さん、上山さん、こんなのがFITSからプラネタリウムですぐ上映できるようにしてください! 基本的にds9と同じ機能をプラネタリウムシステムが持てばよいだけだから、そんなに難しくないのでは? ds9はオープンソースだと思ったし。


2008年8月29日
科学技術館シンラドームでテスト上映。高幣さんのブログ。私としては昆虫図鑑がすごく面白かったです。
2008 Aug 28
使用したプログラムはほとんど同じだが、入力ファイルに応じて少々の違いがある。 コマンドは、どの場合も
  convertWCS TSC 8192 6144 7168.5 3072.5 0.0439453125 Darkcloud_TSC.fits
という感じ。

Nantenによる銀河面からの電波放射

元FITSファイル(nantenGPS_8_mod.fits)は非公開
変換プログラム
FITS (2048x2048x6; TSC projection)

あかりIRCによる近赤外線全天イメージ

ここにある pieces_p5b.tgz を使用。ただし、S4.fits, S6.fitsにあるgapは pieces_p4b.tgz を使って埋めた。
ただしヘダーにエラーがある(BITPIXが二番めでない)。それを修正するプログラム
変換プログラム
FITS (2048x2048x6; TSC projection)

東京学芸大天文学研究室によるDarkCloud

もとのFITSファイル
変換プログラム
FITS (2048x2048x6; TSC projection)

データを提供してくださった、なんてんプロジェクト、あかりプロジェクト、東京学芸大学 天文学研究室に感謝します。


2008 March 15
天文教育普及研究会で発表。pdf
2008 Feb.
平塚博物館でROSATのX線全天画像をテスト投影してきました

西尾君の総合研究論文(卒論) 概要
西尾君の卒研ホームページ


2007 December:
芝浦工大システム工学部電子情報システム学科久保田研究室の西尾光史君が、 個々のイメージの重なりと周辺の余白を除いたjpgを作ってくれました。 AITは4096x2048,CARは4096x2048, ZEAは4096x4096になっています。
RASS_AIT.jpg, RASS_CAR.jpg, RASS_ZEA.jpg,
RASS_fp1_AIT.fits.gz (soft X-rays, Red), RASS_fp2_AIT.fits.gz (medium X-rays, Green), RASS_fp3_AIT.fits.gz (hard X-rays, Blue)
2007年8月20日、デジタルプラネタリウム研究会での発表( ppt, pdf)

研究用の天文学データにはFITS (Flexible Image Transport System) というフォーマットが採用されています。世界中のデータセンターには、様々な天文 アーカイブデータがFITSフォーマットで保管されており、自由に研究や教育に使えるようになっています。

これらのFITSデータが一般の人々にほとんど知られていないのは、実にもったいないことです。 その一方、たくさんの人がお金を払ってプラネタリウムに足を運んでいます。FITSデータを 簡単にプラネタリウムで上映できるようになれば、最先端の研究現場と一般の人々をつなぐことができると考え、 そのための技術的な開発を進めています。御興味をお持ちの方、ぜひ一緒にやりましょう!

ここでは、ドイツのX線天文衛星、ROSATのアーカイブを使ってみました。 6.4度x6.4度、1376枚のイメージで全天をカバーしています。3つのエネルギーバンドがあります。 それらをつなげて、いろいろな投影法で全天のFITSイメージを作るプログラムをC言語で書いてみました。FITSのアクセスには cfitsio, 座標変換には wcslib というライブラリを使っています。全天を投影するいろいろな方法を比べてみるだけでも面白いかも?

アーカイブデータの取得先
入力ファイルリスト:低エネルギー中間エネルギー高エネルギー

元々のファイルヘダーにある、CTYPE1='EQU--CAR', CTYPE2='EQU--CAR'という値は WCS規約に準拠していないので、wcslibは正常動作しません。(AIPSのルーチンではそのまま 読めましたが。) fparkeyなどのツールを用いて、RA---CAR, DEC--CARに直す必要があります。

プログラムMakefile
スクリプト:それぞれのバンドについて、AIT, CAR, ZEA, CSC, PCOの各投影法で 全天FITSイメージを作る

Output FITS files: ds9は、WCSキーワードを正しく解釈し、ピクセルの天球上での位置を 表示してくれました。CAR投影法でグリッドが描けないのはds9のバグでしょう。
RASS_fp1_AIT.fits.gz, RASS_fp1_CAR.fits.gz, RASS_fp1_CSC.fits.gz, RASS_fp1_PCO.fits.gz, RASS_fp1_ZEA.fits.gz
RASS_fp2_AIT.fits.gz, RASS_fp2_CAR.fits.gz, RASS_fp2_CSC.fits.gz, RASS_fp2_PCO.fits.gz, RASS_fp2_ZEA.fits.gz
RASS_fp3_AIT.fits.gz, RASS_fp3_CAR.fits.gz, RASS_fp3_CSC.fits.gz, RASS_fp3_PCO.fits.gz , RASS_fp3_ZEA.fits.gz

3つのエネルギーバンドから作ったカラーイメージ:
ds9を使った。コマンドは

  ds9 -rgb -red RASS_fp1_CSC.fits.gz -log -green RASS_fp2_CSC.fits.gz -log -blue RASS_fp3_CSC.fits.gz -log
など

CAR: Plate carree投影法
同じ投影法で、 本家ROSATのウェブページ にあるほうが綺麗(横軸が180度ずれていることに注意)。 もうちょっと画像処理すると、このように綺麗になる、という ことで。

AIT: Hammer-Aitoff投影法
左側がグリッドなし、右側があり。以下同じ。

CSC: COBE quadrilateralized spherical cube

PCO: Polyconic投影法

ZEA: Zenital equal area投影法

今後の課題:
ROSAT画像について:

  • となりあった画像のオーバーラップを除く
  • 元ピクセルの分割をする(これをやっていないので、合成したイメージに幾何学的なパターンが生じている)。
  • ピクセル値を規格化する。(元イメージの単位はcnts/s/deg2。出力したイメージでもその単位になるように。)
  • 美しく見えるよう、ノイズレベル、輝度、色、スムージング等を調整する。

    その他の画像について:

  • 他の全天サベイデータ、広範囲サベイデータについても同様の手法を当てはめてみる。
  • プラネタリウムで投影しやすいフォーマット、投影法を検討する。

    Materials presented in this page use the ROSAT archival data provided by Max-Planck-Institut fur extraterrestrische Physik. We acknowledge the ROSAT project.