本日の運用では,ビーコンによる状態確認と,スピンアップを行いました.
もともとの予定では再生レンジングも行うはずでしたが,
地球角が大きく通信状態がかなり悪いため断念しました.

先週のリオリによって太陽角が大きくなり,
「すぐ太陽のほうを向きたがる」IKAROSの性質によって,
現在のIKAROSの姿勢は日々大きく変化しています.
このため地球角も日々変化し,通信状況も日々変化しています.
その行程の中,今日は地球角が大きい側にきているため,通信状態が厳しくなってしまいました.
Y3さんのたとえ話では,そっぽを向かれた状態ですね.
むしろごほうb...いやいや,困ったものです.

ところで,これまで何度かご紹介した,通信状態によって調整する「ビットレート」(通信速度)は,
テレメ受信側(IKAROS→地上)だけでなくコマンド送信側(地上→IKAROS)にもあります.
厳しい通信状況を鑑みて,今日はこれまで使ってきた送信側のビットレートを
さらに8倍遅くして運用しました.
これまでは数秒しかかからなかった1つのコマンド列の送出時間が,
数十秒かかるようになりますので,かなりじれったい運用となりました.
送るべきコマンドが比較的少なかったのが幸いです.

次回の運用は9/27(火)です.
今度はさらに姿勢が変化して,今日よりは通信状態は改善すると思われます.(Y2)


9/24のIKAROS
太陽距離: 0.75AU
地球距離: 136871815km, 赤経=136.7°, 赤緯=15.2°
金星距離: 1.40AU(209447870km)
姿勢: スピンレート=0.4rpm,太陽角=9°

Today's IKAROS
Sun Distance: 0.75AU
Earth Distance: 136871815km, RA=136.7deg, Dec=15.2deg
Venus Distance: 1.40AU(209447870km)
Attitude: Spin Rate=0.4rpm, Sun Angle=9deg