本日はひたすらデータレコーダの中のデータの再生を行いました.
データの再生は,再生パーティション(データの種類)および
ポインタ位置(再生開始のアドレス)を地上からコマンドで指定して行います.
複数のパーティションを再生したい場合には,一度再生を止めて
再度別のパーティションとポインタを指定しなおして再生します.
IKAROSではビットレートが低いので,なるべく効率的に再生を行いたいため
電波の往復遅延を見極めて,再生停止のコマンドを打っています.

わかりやすく言うと,10パケットのデータを下したい場合に,
10パケットが下りてくるまで待って,それを確認して再生停止のコマンドを打つと,
電波の遅延によってそのコマンドが効くのは数分後になるため,
その後も11パケット目以降のデータを無駄に取得してしまうことになります.
そこで,たとえば7パケット目くらいを受信したら,その時点で再生停止のコマンドを
打つと,ちょうど10パケット目までが下りてくるというように効率的に時間を使えます.
ただし,再生停止のコマンドが早すぎると,9パケット目までしか降りてこなかった
ということになり,皆から「ブーブー」言われちゃいます.
この場合再度再生開始をしなければならないため非効率になってしまいます.
このあたりの見極めは難しいのですが,H2さんやKYさんが得意です.


話が変わりますが,昨日Yさんが,何やらおかしなブログを書いていますね.
HさんもKYさんも私も「Yさん,今週のブログお願いしますね☆キラーン」と
何度も言っていたような気がしますが.
まぁYさんの耳が都合が悪い発言を華麗にスルーするのは別として,
本日も美しい助け合いがありました.
本日の運用にて,運用前の集合時間になっても,担当の学生当番が来なかったので,
確認のため研究室に電話したのですが,
夜遅くまで研究していて,たまたま部屋に残っていた学生が
「私が代りにやります」と快く引き受けてくれました.
眠いのに運用に参加してくれた学生さん,ありがとうございます.
後程,「みんな,優しさで助け合おう!」などとのたまわったYさんから
金一封およびお菓子が送られると思います.
来なかった学生さんには,私から折檻お説教を送ります.

IKAROSの運用も長くやっていると,あってはならないのですがマンネリ化してしまいがちです.
それを防ぐためには,何らか変化をつける必要があると思い,
昔KYさんが「アップリンク」を「アップリンコ」と呼んでいたことを思い出し
今日の運用で,天文単位のAU(エーユー)を「アウー」と呼んでみようと腹に決めていたのに
結局それを使うことはありませんでした.
H2さん: 「本日の地球距離いくらですか?(H2さんはとても言葉遣いが丁寧です)」
T2: 「0.72アウーでし」
H2さん: 「!? (ウプ,こやつできる)」
とかいうのを期待していたのですが.
すみません.まじめにやりますのでお許しください.

そういえば今年も,7月の終わりに一般公開があります.
もちろんIKAROSも展示しますので,ぜひ相模原キャンパスに
足を運んでいただければと思います.
一般公開の日もIKAROS運用をしております.
運用の様子とかを皆様に見ていただければ一番良いのですが
それは難しいので,展示の方をご覧になっていただければと思います.(T2)


7/9のIKAROS
太陽距離: 1.01AU
地球距離: 107103161km, 赤経=37.2°, 赤緯=8.9°
金星距離: 1.45AU(216659441km)
姿勢:スピンレート=0.2rpm, 太陽角=4deg

Sun Distance: 1.01AU
Earth Distance: 107103161km, RA=37.2deg, Dec=8.9deg
Venus Distance: 1.45AU(216659441km)
Attitude: Spin Rate=0.2rpm, Sun Angle=4deg